2008/01/31 カテゴリ: 健康 : 

新年早々の不覚

古武術研究の大家、甲野善紀氏によれば、人間は予測のついていることには相当なことに耐えられるが、想定外のことに不意に襲われたときには大変もろいものだそうです。

このことをこの前の土曜日から改めて考えました。










土曜日(1月26日)の夕刻から急に寒気がし始めたと思うと、あっという間に高熱を発してしまい、あとは布団の中で悪寒と節々の痛み、酷い下痢症状に耐えながら悶々と横たわっているばかり。

楽しみにしていた週はじめの長距離出張の仕事もとりやめ、周囲の人たちにも家族にも余計な負担や気苦労をかけ、たいへん申し訳ないことになってしまいました。

月曜日に医師に診てもらったところ、

「ウイルス性の胃腸炎。どうしようもないです。12月後半から流行っているんですよ。」

との診断でした。

この診断は私の信頼するS医師がものの40秒ほどでつけてくれたものですが、病院というのはつまりその時々の流行病に関する情報センターのようなものだと思い至りました。

不動産屋さんに土地や空き部屋の情報が集まるように、町医者さんには似たような症状の患者さんが時節ごとに大量に集合します。

私の問診への回答がよほど型どおりのものだったとみえ、その秒速の診断に、私なりに即納得が行きました。

ウイルスは私たちが棲んでいる環境にはそこかしこで接触を繰り返していますが、通常いわゆる抵抗力によって疾病を引き起こすには至らず、気付かずに終わってしまいます。

私の場合潜伏期間10日ほどの間にそういうウイルスに接触する機会は多々あったと思われますが、ここ数年高熱で伏せったことはありませんので、通常であれば問題なくやっていたところです。

考えてみれば1月24日の夜に仙台に行き、ここで思いもかけない地吹雪に見舞われました。

これは正直なところ予想外の凄まじさで、大き目の交差点を渡って宿泊所にたどり着くわずかな間ですがこれがものすごく息苦しく長く感じられ、視界がなくなるほどの吹雪が正面から吹き付けて来、足元の滑りにも気を遣いながら方法の態で目的地にたどり着いたのです。

今度はホテルのロビーがやけに暖かすぎるように思われ、たどり着いた直後から何となく体温コントロールが狂ったような、妙な熱気と寒気がからだの各所をちぐはぐに襲ってきました。

きっと私の延髄にある体温中枢が予想外の状況に見舞われて情報処理不能の状態に陥ったのでしょう。

翌日は石巻まで用事で行きましたがここの風もまた氷点下で厳しく、こういう「不意をつかれたこと」が今回の体調崩しの原因かと思われました。

ところでこの2日半ほどの間、何しろほとんど流動食まがいのものしかからだが受け付けませんでしたので、医師からもらった薬のほか、L-カルニチン、CoQ10、ビタミン錠剤などを摂取して寝ていました。

こういうときは外部から摂取するカロリーが少なくなってしまうのに、発熱や病原体への迎撃に生体防御系がフル回転し、普段以上のエネルギーを使います。

そのエネルギー源はここぞとばかり普段溜め込んでいる肝臓や筋肉中のグリコーゲン、内臓脂肪や皮下脂肪ということになりますので、これらを円滑に利用できる成分の補給は最低限必要と考えられます。

しかし結果的に体重は1キロ強減ってしまいました。
もちろんこれを「ダイエット効果」などと喜ぶ気には到底なれません。

確かに脂肪も体重も減っているでしょうが、筋肉も落ちているだろうし、今朝出勤途上の階段を上る足元にも力が入りませんでした。

つまりこれは急速な「老化痩せ」のようなものだと実感しました。

いくら用心し予測を怠らなくとも、いつ何時何が起こるかわからないのが現実というものだということを改めて考えた数十時間でした。

そしてからだは文字通り身を挺して外敵に立ち向かってくれ、「戦のあと」にはそれなりの消耗(喜べないダイエット効果)がやってくるのだということも。

たかがちょっとした風邪の類に伏せった割にはあれこれ理屈を考える自分に改めて気付いておかしくもなりました。

けれども、健康と予防の関係を実感するにはとても貴重な体験をしたように思いました。

これもひとつの生体実験のようなものかも知れません。

皆様、くれぐれもお気をつけ下さい。

そして普段から体力充実に心がけましょう!
 
次回の更新は2/7(木)です。