2009/02/12 カテゴリ: メタボリックシンドローム : 

老化としてのメタボ

最近、身内がしばらく入院しなければならないことになったので、病院に行く機会がありました。

廊下を歩いていると車椅子に乗ったり、歩いたりしておられる高齢者の方とたくさんすれ違いました。

普段の生活の中ではあまり気にならないことでしたが、私がそこで持った印象は「高齢者の身体はとても小さい」ということでした。

もちろん、これは40歳代以降に起こってくる筋肉減弱現象の結果であることはわかっているつもりでしたが、改めて老化というものの一般性を間近に見た思いがしました。

メタボといえば腹囲85センチだとか、血液検査の数値だとかいうことが気になりますが、全く別の表現をしてみれば、それは「筋肉と脂肪が入れ替わる現象」と言っていいのかもしれません。

つまり放っておけば、筋肉がやせ細り、脂肪がお腹を中心に増えてゆく、という現象です。








今日メタボ対策といえば、たとえば腹囲を減らすためにカロリー摂取制限を行うこと、適度な運動をしてカロリーを消費することに主眼がおかれます。

そしてうまくいけばお腹が引っ込み、血液検査の数値は改善されます。

しかし、これだけでは筋肉の減弱という現象に対抗することが取り残されます。

そして結果的に「小さな高齢者」に近付きます。

もちろんメタボ管理を全く行わなければ、一見体重はどっしり蓄えているので小さく見えないかもしれません。

しかしそれでも筋肉が細っていることに違いはありません。

このように考えてくれば、筋肉トレーニングが可能なうちにそれに励んでおくということはかなり必須のことと思われます。

この観点はもっと強調されてもよいはずです。

カロリー制限だけでメタボに対抗しようとすること、特に肉体が峠を越していない年代から食制限などをやり過ぎた場合には、特に「小さな高齢者」となる時期は早まってしまうでしょう。

若い時代の筋肉はいわば高齢化に備えた預金のようなものと言えるかもしれません。

「若い頃からよく食べてよく運動する」ということは、均整のとれた身体の高齢者になるということにつながり、さらにそれが本人のみならず周囲の人達(介護する立場にある人)のQOL(Quality of Life)を向上させることにもなります。

これもアンチエイジングの一つの考え方ですが、どちらかといえば「攻め」に近い積極的な気構えです。
 
次回の更新は2/19(木)です。