2006/05/30 カテゴリ: 疲労 : 

「疲れを知らない人」としての天才 (2)

漫画家の手塚治虫さんは、アトリエの中やとなりの部屋に出版社の人に列で並んでもらい、連載の原稿を次々と描きあげては渡していったのだそうです。

アンプルの眠気覚ましを飲んだり、机に突っ伏してしばしの仮眠に入ったり、といった様子は、テレビのドキュメンタリーで私も見たことがあります。最終的には、肝臓を病まれて亡くなられましたが、手塚さんの場合は、いわゆる天才の過労死のようなものではないかという気がします。



なぜ、そんなにまで無理をしなければならないのか、少しくらい休めばいいじゃないか、などと思うのは、恐らく凡人の思うところで、私の推測では、手塚さんはべつに、出版社との約束を果たすことを第一の動機として、無理を重ねておられたのではないように思います。

恐らくは、沸々と湧いてくる漫画やアニメのアイデア、美しい画像を紙の上で表現せずにはいられないような衝動が、手塚さんの精神や肉体を突き動かしていたのではないでしょうか。

書いた作品のことごとくが傑作になる、そのような経験をしたことのない凡人には、手塚さんの心境がわからないのだろう、そうとでも考えて納得しようと思ってしまいます。

(つづく)次回の更新は6/2(金)です。