執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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カテゴリ : 高齢者・療養中の方 : 
2010/10/07 (5:52 pm)

病院の食事(5)

「胃ろう」という、一般にはあまり聞き慣れない言葉があります。

これは、何らかの理由で口から食物を食べられなくなった人に対して、腹部の外側から胃に通じる穴を開けて、直接栄養物を送り込む栄養投与の方法です。

口から食べられなくなったら、例えば点滴などで血管から栄養素を補給すればよいのではないかと思われるかもしれませんが、必要な栄養素の全てをそのような方法で供給するということはできないのです。

栄養素を取り込む基本は何といっても消化管、特に6−7メートルの長さを持つ小腸からの吸収に優るものはありません。

数メートルもある管(くだ)がお腹の中にコンパクトに納まっていることは驚きですが、その長い小腸の表面は柔突起という顕微鏡レベルの非常に小さな凹凸で覆われていて、狭い腹部に収まっていながらその表面積はものすごく大きなものになっています。

全部を平面的に広げると成人ではテニスコート一面分位にもなりますから、その表面積がいかに大きなものかお分かりいただけると思います。

つまり、テニスコート一面分の膜を通して私たちが生きていくのに必要な栄養素が取り込まれているわけです。













ただ、小腸からの吸収を停止してしまうと腸の表面の凹凸が少なくなり、その分だけ表面積も小さくなってしまいます。

消化器官に限りませんが、使わなくなった身体の部分は「廃用」といって、萎縮する傾向があるのです。

ですから、小腸の表面積を萎縮させないためにはそこを使うこと、つまり口を通らずとも何とか小腸に食物を流し込んであげることに意味があるということになります。

鼻やのどからチューブを挿入して胃に栄養物を供給することも行われますが、この苦痛はかなり大きいものになります。

そこで、苦痛を和らげるためにお腹の外から穴を開けて胃の内部に直接栄養を送り込む方法が取られることがあります。

これが「胃ろう」と呼ばれるものです。

咀嚼は食物を噛むこと、嚥下は咀嚼した食物を飲み下すことですが、疾病や加齢によって体力が衰えてくると、それが困難になる場合があります。

そういう場合にこの胃ろうという処置を取ることによって、やがて徐々に体力が回復し次第に嚥下や咀嚼機能が回復する。

これが胃ろうについて考えられるベストストーリーです。

ただ、それだけでは済まないケースもあります。

それについては次回考えたいと思います。

次回の更新は10/14(木)です。

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