2011/05/26 カテゴリ: 男性の不妊 : 

生活習慣病としての男性不妊

「男性側に原因があると考えられる不妊」については、日本では70万人強がこれに該当すると見積もられています。

さらに、少々意外な感じがするのですが、そのほとんど(90%とも言われています)は、生殖細胞(精子)がきちんと作られないことに起因するのだそうです。

「生殖細胞(精子)がきちんと作られない」というのはどういうことでしょうか。

大まかに言えば次の4点がポイントになります。

(1)一定以上の数があるかどうか

(2) 一定以上の濃度があるかどうか

(3) 真っすぐに泳ぐことができるかどうか

(4) 形態が正常であるかどうか

逆に言えば、これらの条件が全て揃えば、不妊の原因は相当取り除けるということになります。

けれども、例えば「形態が正常でない」ということが原因だとしても、どうすれば正常になるのか、あるいは「真っすぐに泳げない」ということに対してどうすればよいのかはなかなか具体的にわからないと思います。

ところが、身体というものは何であれ主(あるじ)である自分(脳ということでしょう)が、意識的に維持したり管理したりしている部分というものは元々非常に少ないものです。






ですから、精子の運動能力に問題がある、などということになった場合であっても特別にそれだけを狙った対策を立てられるわけではありません。

しかし、ひとつ簡単な解決方法があります。

それは単純な意味で「健康になればよい」ということです。

実は先に挙げた4つの原因は、それぞれ別個のものではありません。

これらの全ては精原細胞という、多数の精子が作られる元になる細胞が首尾よく分裂を繰り返し、変態(細胞が変形すること)を遂げて形を整えてゆくという、一貫したプロセスの流れの中に置かれています。

このプロセスはとても長いもので、1セットの精子細胞群が出来上がるまでには実に65−75日もの時間がかかる大作業なのです。

大作業ですから、それを支える宿主の健康状態がしっかりしている必要があります。

スムースな「精子製造工程の流れ」を乱す原因はある程度わかっています。

特別なものではなく、例えば、疲労、喫煙、肥満、ストレスなどが挙げられています。

疲労、喫煙、肥満などと来れば、これは メタボリックシンドロームの原因とよく似ていることに気付きます。

メタボは生活習慣病ですから、結局、男性不妊の多くも生活習慣病の一種だと捉えることができると思われます。

そして、メタボにおける最初の対策が食養生と 運動の励行、禁煙でありますから、これを参考にすれば不妊傾向の改善にも「ちょっとした生活習慣の地道な改善」によって前述のポイントが(部分的にではなく)一挙に改善される、そういったことに期待が持てそうです。


次回の更新は6/2(木)です。