2011/06/09 カテゴリ: 男性の不妊 : 

オタマジャクシに似た格好の精子の不思議

前回 、男性の生殖細胞周辺には非常に高い濃度のL-カルニチンが含まれていること、またそのことから、そこでは多くの脂肪からL-カルニチンによってエネルギーが引き出されて何らかの「長期戦的」な仕事が行われているらしいことについてお話しました。

今回はその「長期戦」がいかなるものかについて探ってゆきたいと思います。

その前に、精子という特殊な細胞について見ておきましょう。

ご承知のとおり、精子はオタマジャクシのような形をしています。

しかし、オタマジャクシはそれ自身数十億個の細胞でできたひとつの完全な生物です。





つまりその数十億個の細胞のひとつひとつに1セットの遺伝子(DNA:ゲノム)が含まれています(ですから、遺伝子は「数十億セット」存在することになります)。

それに対し、精子は頭にあたる部分に2分の1セットの遺伝子を持っているたった一つの細胞に過ぎません。

「2分の1セット」ということは1セット分も持っていないということになります。

最終的には卵子に含まれているもう一対の「2分の1セット」の遺伝子と合わさることによってようやく「1セット」が揃うわけです。

一つの精子細胞は一つの卵子細胞と細胞融合という大イベントを通じて、この1セットのゲノムを完成させます。

その後は、その細胞融合体(受精卵)が分裂を繰り返しながら、最後には60兆個の細胞を持ったヒトという生物がひとつ出来上がります。

ですから、ヒト一人は最初の1セットから順次細胞分裂を繰り返して、成人するまでの間におよそ60兆セットにまで増やしてゆくというわけです。

さて、精子ですが、「形はオタマジャクシそっくりでも、実は一つの細胞に過ぎない」のですが、逆に見れば「たった一つの細胞に過ぎないものが立派な動物と同じ格好をしている」ということでもあります。

事実、精子の頭部や尾部等の構造が「泳ぐ」という機能に関して果たしている役割はオタマジャクシの頭や尻尾の役割ととてもよく似ています。

これはイルカが魚の形と似ていたり、コウモリが鳥の形とそっくりであったりという事情にも通じることかもしれません。

泳いだり飛んだり、という同じ目的を達成するためには例え動物の種類が違っても同じような構造に進化するということです(これは平行進化と呼ばれる現象です)。


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