2006/06/23 カテゴリ: メタボリックシンドローム : 

「メタボリックシンドローム」論議の空洞化 (5)

本当は、CTスキャン診断をして内臓脂肪量を知ったり、TNFα、遊離脂肪酸などの量を血液検査で測定したりすれば、健康リスクを管理できるのでしょうが、実際には、そんなことをしょっちゅうやるわけにはゆきません。

手軽にできる健康リスクの管理方法として、体重を測る、血圧を測る、万歩計をつける、体脂肪率を測定する、といった手段はすべて有用です。しかし、今の新しい科学が提示しているのは、「内臓脂肪」という特定の組織に着目してみよう、その為の「測定装置」は100円ショップでも売っているメジャーだ、というこのシンプルな一点です。



ある男性が、腹囲(お腹周り)を測定したら95cmであった。しかし、CTスキャン診断をしたら、内臓脂肪量が80cm2(100 cm2以上がリスク領域)であった。この結果を踏まえて、「どういうことだ、85cm以上は危険ではないのか?」、なんて文句を言う方が、おかしいと私は思います。あくまでも、お腹周り=85cm以上は、(統計的なエビデンスに基づいた)診断基準に過ぎないのですから。

この男性は、皮下脂肪が多いタイプだったのです。それが分かっただけでも、良かったとは言えないでしょうか?ですが、これからも健康リスク管理のためには、時々診断を受けるべきだと思います。このような考え方で、良いのではないでしょうか。

(つづく)次回の更新は6/27(火)です。