2012/04/12 カテゴリ: L-カルニチンについて : 

防火と消火

本来身体にとって有害なものをうまくつかいこなすところに生命活動の妙味があります。

身体にとって必要だけれど有害なものにはたとえば、重金属元素、酸素、そして脂肪酸などが挙げられます。

鉄、コバルト、マグネシウム、セレンといった重金属元素は多く摂りすぎると毒素として働きますが、ごくわずかな量が常に存在していなければ生命活動は停止してしまいます。

酸素は活性酸素に変化しやすい極めて危険なものですが、当然酸素がなければたちまち窒息してしまいます。

この前までこのブログで見てきたように脂肪酸も身体になくてはならないものですが、同時に生体膜を傷つけるむき出しのナイフのような、本来非常に危ない分子です。

そういった「やっかいもの」を非常に巧妙に利用する仕組みがわたしたちには備わっています。








様々な活性酸素を人為的に「上手になだめる」ための一つの手段に抗酸化サプリメントの摂取があります。

酸素を利用してエネルギーを生み出す方式で生きている以上、どうしても活性酸素の発生は避けられないので、身体はそういう有害分子を消去する機能を同時に配備することで進化してきました。

けれども非常に運動負荷が高まる時や、高齢化によって活性酸素の量が手持ちの消去方式では対応しきれなくなったときには外部からこれらを補給することが有効と考えられます。

この「抗酸化」は現代サプリメントの中心的テーマのひとつとなっています。

脂肪も、活性酸素を発生する原因物質のひとつとしての「悪玉的側面」をもっています。

前回お話ししたように、L−カルニチンはこの扱いにくい活性酸素発生源(遊離脂肪酸)をうまく使いこなすための安全制御装置のようなものとも考えられます。

さまざまな抗酸化サプリメントはさしずめ火事を鎮火させる「消火活動」を担当するのに対し、L−カルニチンは「防火活動」を行っているといえるでしょう。

防火も消火もともに充実していなければ安全安心な生活は送れません。

そして加齢という誰にも必ず訪れる現象は、「失火」や「局所的爆発」などのリスクが高まるということをも意味していますからなおさら防火活動、消火活動が大切になってくるわけです。

次回の更新は4/19 (木)です。