2014/09/25 カテゴリ: 健康 : 

マヒと回復

前回までのお話。

学生時代お酒に弱かった私は、社会に出てからかなり強くなった。

そうして三十数年がたった。

そこである日お酒を思い切って断ってみた。

そして数十日後に再び飲んでみた。

その結果「お酒に弱い自分」にもどっていた。

実際最近の私はワインをグラス一杯も飲めば真っ赤になり、かなり飲んだなあという感じ(十分に楽しめる感じ)になります。

こんな現象がおこるとは予想もしていませんでしたので、なかなか新鮮な体感を伴った発見でした。

ところで、この一連のことを別の言葉で言いかえてみれば「私の身体はアルコールに対する感受性がもともと高く、それが加齢とともに次第に低くなっていった。断酒によって再び感受性が復元した」ということになります。

私の程度ではそこまで行き着きませんでしたが、いわゆる「アル中」という状態はそのようなアルコール感受性が極度にマヒした状態だと考えることができるでしょう。

アルコールが身体を通過しているのに細胞はあたかもそれが存在しないかのようにふるまうということです。

このことを考えていてハッとしたことがあります。

それはブドウ糖に対する身体の感受性に関することです。

ブドウ糖というエネルギー源が血中にあると、膵臓からインスリンが分泌されて細胞中に運び入れられ蓄えられたり燃焼したりします。

これが正常な身体です。

ところがブドウ糖がのべつまくなしに体内に入ってくるとやがて細胞はブドウ糖の存在を感じなくなります。

これはまさに糖尿病ではないか、と思い至ったわけです。

アル中と糖尿病、この両者はまったく別のもだと思っていましたが、身体の感受性という観点からすればたいへん共通性が高い現象なのかもしれません。

そして断酒によってアルコールへの感受性が復元してくるように、炭水化物を控えることによって糖質へのマヒが緩和されてくること、これこそが糖尿病治療の基本である食事療法にあたるのですね。

何ごともほどほどにするのが身の為である、とくに中年を過ぎるとそうである、ということを実感することになったこのたびの断酒体験でした。


次回の更新は10/2(木)です。