2015/10/29 カテゴリ: つれづれ : 

自信満々、要警戒!

時々、ウェブサイトで自由なQ&Aが行われているコーナーを見ることがあります。

内容はありとあらゆる分野のちょっとした質問からかなりディープなもの、あるいは相当専門的なものまで様々です。

サプリメントや健康についてのQ&Aも多数あり、しばしば気になって立ちどまることもあります。

他愛もないことのやりとりについては楽しく、時にためになることも多いのですが中にはなんだこれは?!と聞き捨てならないパターンのものに出会うことがあります、たとえば・・・。

「ダイエットによく効く酵素飲料について教えて下さい」という質問がでます。

それに対する回答「よろしい、教えてあげましょう。酵素摂取にはさまざまなメリットがある。しかし結論から言って酵素飲料は効かない。なぜなら加工工程の加熱によって死んでしまうからだ。そこで加熱によって死んでいない酵素の製品を選ぶことが重要だ。その点〇〇という商品は加熱処理しない特許製法でつくられている。これがおススメだ」

そしてこれに対して「ベストアンサー!ありがとうございました」と返礼されて一件落着。

この場合飲むだけで痩せる酵素飲料があればそれが知りたいということですが、酵素とは何かということの理解以前に、そもそも飲むだけで痩せるものを求めるというスタートにも相当無理があります(質問者の気持ちはわかりますが)。

ですが問題なのはむしろ回答者の方です。

「加熱によって酵素が効き目を失う」という(それ自体はまちがいとはいえない)フレーズを語って一見科学的雰囲気をふりまきながら、結局は何らかの形の酵素製品を飲めば効き目があるというかなり非科学的な議論を展開しています。

つまり質問者と同じように(あるいはそれ以上に)回答者も酵素とは何であるかがまったくわかっていないということが露呈されてしまっているのですが、この、実は曖昧な回答に対して質問者が満足しているので唸ってしまいます。

こういう珍問答を見ていてやれやれと感じる一方、同時にこれは笑っていられないぞ、他人事ではないぞとも思います。

自分がよく知っていると思っていることについては、かえって油断してはいけないということです。

逆説的に聞こえますが、大勢の人が「何かに効く酵素飲料」の効果を体験談として語り、before and afterの写真などがたくさん集まれば(どんなに非科学的に見えても)一蹴せずに目と耳を傾けてみるべきだと思うのです。

科学による説明があとから追いかけるということはよくあることです。


次回の更新は11/5(木)です。