執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


下記「お気に入りに追加」ボタンをクリックするとブラウザの「お気に入り」に自動追加されます。(Internet Explorerでのみ有効)


カテゴリ : つれづれ : 
2017/05/04 (9:00 am)
日本人が他国の人とちがうところはさまざまありますが、お風呂をたのしむ習慣もそのひとつでしょう。

東日本大震災の時に自衛隊の人たちが設営した大きなビニルプールのような設備にお湯をはって入っておられる被災地の方たちの様子をテレビでみたことがあります。

何日かぶりで肩までつかる温かいお湯に心底から「生き返った!」という表情がなんとも印象的でした。

今ではお風呂のお湯もスイッチひとつで難なくたてることができますが、ずっと以前には銭湯に行くか薪割で一回づつわかさなければならなかったわけです。

古い映画などでは板を下に敷いて五右衛門風呂につかっている主(あるじ)が「もっと熱く」と窓越しに怒鳴ると外にいる書生さんや女中さんが一生懸命薪をくべるようなシーンがときどきみられます。

このお風呂ですが、43℃くらいであれば「熱っ!」となりますし40℃ならどうも物足りなく感じるような微妙なしろものです。

40〜43℃というとほんとうにわずかな差ですが、私たちにはその微妙な範囲においてのみ心地よさを感じることができます。

これはもちろん体温が36℃台という細かいところで微調整されていることとも関係があります。

体温計が37℃になると微熱ですし35℃ならこれもかなり具合が悪いのです。

たとえば40℃に設定された150リットルのお湯で満たされたお風呂があり、そこにザブンと飛び込んだとします。

ヒトの身体の水分量は体重のおよそ60%ですから60キロの人なら36キロ、だいたい36リットルになります。

36リットルというとストーブの灯油タンク2つ分と同じです。

つまり大人ひとりが40℃のお湯に入るときには36℃の灯油ポリタンク2本分の水を注ぐのと同じ温度変化が生じることになります。

湯船につかった直後はけっこう気持ち良くてもお湯そのものの温度は時々刻々下がって行きます。

そこで主は「もっと熱く!」と怒鳴ることになったのです。

逆もまたしかりで42℃を超えるあたりからヒートショックプロテインという熱に反応するタンパク質やその関連遺伝子が応答しはじめますので今度は熱くて飛び出したくなります。

しかし大きな温泉や温度の自動調節ができる最近の家庭のお風呂ではこのあたりの調節が絶妙にできますので私たちはごくあたりまえにそれを享受しています。

冬場の寒い時期など熱いお湯にさっとつかって上がるよりややぬるめのお湯にゆっくり入った方が良いという有名な教えは、結局36リットル36℃の身体の水分に対して湯船のお湯の熱量が十分に交換されないと風呂上りの温かさが確保されない、そこのところを指しているのでしょう。

私たち日本人はそんなお風呂に慣れ親しんでいますが海外ではシャワーだけで済ませてしまうところも少なくありません。

身体を清潔にするということだけであればシャワーで十分なはずですが体温を微妙に調節しながら他にすることもなくゆったり湯船につかるという習慣は脳や自律神経などにも大いに影響してきます。

「温度調節が自在のお風呂」は生物の体温調節能力に対応した精密機械とも言えそうです。

もしかしたら日本人の寿命を伸ばすことにも一役買っているのではないかと思います。

GW中はどこかに行楽にでかけるのもすてきですが、少し早めの時間からゆったりとお風呂を楽しむというのもなかなかオツな過ごし方ではないでしょうか。


次回の更新は5/11(木)です。

  |  トラックバック数 (0)

このエントリのトラックバックURL
http://www.l-carnitine.jp/blog/modules/weblog/weblog-tb.php/655

毎週木曜日更新!健康に関するクイズ!
企業・研究者様向け“L-カルニチン”総合案内
本サイト運営企業。L-カルニチンの世界最大手メーカー
L-カルニチンサイト(英文)
id: 
pass:   
 
Copyright © 2005-2013 LONZA Japan.All Rights Reserved.