執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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カテゴリ : 健康 : 
2017/05/11 (9:00 am)
漫画家の田中圭一さんの『うつヌケ』という作品が話題になっています。

自らのウツとそこから抜け出した経験をはじめ、多くの著名人の人たちの体験がわかりやすく描かれています。

「わかりやすく」といっても、実は非常に難しいことです。

ウツにはそれになってみなければわからない独特のものだからです。

それだけに「わかりやすく」伝えることが重要なのですが、ここではマンガがとてもすぐれたツールになっています。

わたしも最近ウツの人と長時間向き合う経験をしていますが、この疾病のむつかしいところはトンネルの出口が結構近いのかずいぶん遠いのかが外から見ていてまったくわからないところにあると思います。

どんなに長いトンネルでもいま3割までクリアできたなとか、あと半分だとかいうことが血液検査の数値などで見えればよいのですが、それがわかりません。

またふさぎ込んでいることの原因が疲労なのか、不安なのか、混乱なのか、不眠なのか、昼夜リズムの崩れなのか、栄養失調なのか、運動不足なのか・・・・これもよくわかりません。

というよりこれらすべての要素が混然一体となってもつれあっているのです。

それから脳神経細胞の故障といった問題もあります。

ハードウェアの故障ですからこれは擦り傷、切り傷、骨折などと同じで、あと形もなく回復するまでには一定の時間がかかります。

昔はこれらを一緒くたにかんがえて「根性が足りない」「なまけもの」などとみなされたのですから何とも気の毒な状況でした。
現在はもっと社会的に理解が進んでいます。

けれども、抑うつ、不安、疲労といった要素を分けてかんがえることの必要性はまだまだ一般には知られていませんし、ハードウェアの故障が癒えるまでは待つほかない、といったことはなおさら理解が手薄なところだと思います。

またあらゆる病気がそうであるように、心の病も罹ってしまってからそれを元に戻すより、事前に抑止するエネルギーの方がずっと小さくて済む、ということは言えるでしょう。

認知症と並んでウツの対処法もまだまだ未熟な段階にあるのだと思います。


次回の更新は5/18(木)です。

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