執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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カテゴリ : つれづれ : 
2017/06/29 (9:00 am)
「藤井四段」はいまや日本でもっとも注目度の高い存在。

もちろん30年以上保持されてきた連勝記録があれよあれよという間に破られたからですが、これが「新人棋士」の「デビュー戦」以来のできごとであることが話題をさらにセンセーショナルなものにしています。

一方奇しくもAIがチェスや囲碁、将棋などで力をつけてきていて人間の名人クラスが勝てないということも最近とみに注目されています。

AI将棋についていえばその開発者自身をして「どのようにしてAIが学習しているのかがはかり知れない」という状況です。

藤井四段が彗星のごとく出現した時期とAIの台頭が同じタイミングであったことは偶然のことですが、たいへん示唆的です。

AIと人間の対決に関してはもはやどちらが強いか、とくに将来的にはどうかということはもうあまり興味をもって問われなくなるでしょう(たとえば藤井四段との対決など私はべつに観たいと思いません)。

これはいいかえれば電子頭脳の方が強いということが人々の失望につながらなくなるということでもあります。

それよりも、AI将棋の示している「人間離れした発想」が逆にプロ棋士たちの手筋にどんな影響を与えてゆくかがより重要になって行くようです。

これからの注目点はAIを活用しながら「生身の天才棋士たち」が演じるドラマがどのように展開するかということになりますが、これはまさに棋界にとっての新しい時代の幕開けといえるでしょう。

ところで「中学生の藤井クン」が幼少時にどんなおもちゃで遊んでいたかとか、学級での様子がどんなふうだとか、そんなところにもこまごまとスポットがあてられています。

とくに彼が「何を食べているか?」という話題がケッサクです。

ラーメンが好きだとか名古屋なので味噌煮込みうどんが対局前の勝負めしだとか。

どんな知的な刺激や教育を受けたのかという点に興味注がれるのはもっともですが、頭が良くなる食べ物、あるいは頭の良い脳をつくる食べ物はなにかというのはなかなかおもしろい視点だと思います。

つい先日亡くなった渡辺昇一さんが名著『知的生活の方法』の中で「脳も身のうち」ということを述べていて、頭脳のはたらきと食べ物の関係を真摯に論じています。

もちろん藤井四段と同じものを食べたからといって何か劇的なことが直ちにおこるとは考えられませんが「ある人はその人が食べた物からできている」という真実は食物科学の最も基本にある重要なかんがえです(これとは別に「生まれてきた赤ちゃんのからだはすべてお母さんが食べた物からできている」ということはよりわかりやすい)。

若き天才棋士の出現はこと将棋にとどまらず、脳科学、食物科学、教育学など数々の分野にみずみずしい関心を広げ続けています。

こういうことはAIとちがって、人間味にあふれた想像力をかきたてられる示唆に富んでいてずいぶんほっとするような気がいたします。

ともあれ、どこまで連勝記録がつづくのかまだ当面眼が離せませんね。


次回の更新は7/6(木)です。

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