2017/10/12 カテゴリ: 栄養素の常識・非常識・「脱」常識 : 

L-カルニチンをたべて草食動物に?

一年に何度か草食動物のことについて考えます。

L-カルニチンについてのプレゼンをするときに必ず「この成分は羊肉に多い」という話をするのですが、あたりまえの事実のようにこういうことを言っているうちに、「ではなぜ?」という疑問を追及したくなってくるのです。

草食動物は朝から晩までほぼ起きているときは草ばかり食べています。

草がなくなると大集団が食って行けないので広漠たる大地を大移動します。

とても疲れるはずですが、アフリカのヌーの大移動などは信じられないようなエネルギーを使いながら行われています。

そして彼らはだいだい「巨大集団」なのです。

巨大でなければ肉食動物によって絶滅させられてしまうからです。

1.巨大集団を維持形成するためには子孫を残す能力が高くないといけない

2.長距離移動するためには体力がないといけない

この条件を充たす草食動物(羊、ヤギ、牛など)の筋肉には例外なくL-カルニチンが多い。

これは偶然なのかどうか、が知りたいことです。

ひとつはっきりしていることは彼らの筋肉の中にはL-カルニチンが多く含まれていて、そうであるからには脂肪を燃やしてどんどんスタミナに転換していることは確実です。

一方、ヒトを含む哺乳類の身体の中でもっとも高濃度にL-カルニチンが蓄えられている臓器というと、これが精子細胞や精液なのです。

実際、男性不妊の人の精子は数が少ない、奇形があってまっすぐに遊泳できないといった問題がありますがそういうケースでは精液中のL-カルニチンの濃度は下がっていることが知られています。

これらの状況証拠を重ねあわせるとこんなふうになります。

 〜霓動物は精液中のL-カルニチン濃度を高めて巨大な繁殖力を保たなければならない。

◆〜霓動物は筋肉にL-カルニチンを蓄えて長距離移動に耐えられなければならない。

 大集団が生きてゆくためのたべものはその大集団よりも大きな生物量をもつ植物でなければならない。

ぁ〜霓動物は ↓△量榲達成のために自分の身体でL-カルニチンを作り続けなければならない。

今回は何の結論も出せませんでしたが、雑食動物であるヒトがサプリメントでL-カルニチンを摂るということは、もしかしたら「草食動物の強み」を身につけるところにあるようにも思われます。

ヒトは雑食動物です。

つまり肉食動物と草食動物の強みを引き出すような工夫が可能という点においてユニークだと思います。


次回の更新は10/19(木)です。