執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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カテゴリ : つれづれ : 
2017/10/26 (9:00 am)
昨年でしたが、ひどい五十肩になってしまいほとほと困って整形外科医に行きました。

よくある五十肩の場合はレントゲンを撮り「映像を見た限りで異常はない」と判断され、筋弛緩薬と痛み止めの処方箋が出て時間が経てば治ると言われて終わるのが通例だと思っていました。

はたして実際に受診してみるとまったくその通りで、レントゲン写真を見て異常なし、時間がかかりますがそのうちよくなるでしょうと言われ、筋弛緩薬と痛み止めの処方箋が出ました。

もちろんおかしな筋肉の断裂や骨に異常がないことなどがわかってほっとはしたのですが、あまりに型どおりの展開に少しがっかりする面もありました。

現代日本の医療は国民皆保険で3割か1割の自己負担で施療が受けられるようになっています。

このおかげで世界一の長寿大国が実現していることは周知の事実です。

保健医療を成立させているものは厳格な「ガイドライン」というしくみです。

問診や視診などによってざっと診断し、検査によって診断を確定し、それに基づいて施療や処方箋の発行が行われる、そして処方箋に基づいて調剤薬局で医薬品を購入するという流れ、これらすべてが一定の「ガイドライン」に基づいてなされます。

これがないと、医師ごと、医療施設ごとに主観的な尺度で様々な措置がとられ、結果的に保健医療というシステムが持たなくなってしまいます。

主観的な医療判断を回避するためのしくみが「ガイドライン」というわけです。

たとえば、中性脂肪が151 mg/dLであれば異常149 mg/dLであれば正常と判断され、後者の場合に薬を処方したらガイドライン逸脱になるわけです。

しかし実際に数値が149でも151でも本質的な差はありませんがどこかで線引きせざるを得ないということです。

ところで、ある医師は「これはこういう原因でこういう症状が出ているんだな」と察知し「それなら〇〇の治療が良いだろう」と判断したとします。

けれどもそれがガイドラインにない措置だとしたらその施療は自由診療扱いになり、保険診療を使うことができません。

こういう医療の事情は学生食堂に似ています。

学生食堂には「日替わり定食」があって格安で空腹を満たすことができます。

けれども日替わりとはいえ、そのうち飽きてきてアルバイト収入などあればキャンパス近くのプチ高級レストランで少し高めのメニューを食べたりする日も出てきます。

この場合学生食堂の調理人さんは保険診療の医師、プチ高級レストランのシェフは自由診療の医師のような立場に喩えられます。

学生食堂の調理人さんだって自由な食材でメニューが組むことが許されれば相当のことができるはずです。

昔のように食材が乏しかった時代にはそれでも矛盾は起こらなかったと思いますが、選択肢が増えてくるとしだいに制限がきつく感じられるようになり消費者のニーズを満たすことが難しくなってきます。

この場合選択肢が増えてくるということには「食材が増えてくる(あたらしい医療情報が増えてくる)」ということと「顧客の嗜好性が洗練されてくる(より健康寿命に対する要求が強まってくる)といった二つの意味あいがあります。

先端医療技術やある種のサプリメントなどはそんな「ガイドラインの外」にある選択肢のひとつになってきています。

手塚治虫の名作『ブラックジャック』は超絶技巧の手術を施し、法外な料金を課することで有名ですが、彼が無免許医であることはともかくガイドラインを踏み越えて施療をすることに一種の哲学をもっていたこと、これがあの作品のベースモチーフのひとつになっていたのかもしれません。

その意味で非常に時代を先取りしたテーマだったように感じます。


次回の更新は11/2(木)です。

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