執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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カテゴリ : 食生活 : 
2018/01/25 (9:00 am)
前回のお話では、あれこれ選択できる場面で何を選ぶか?ということについて食材と栄養成分の情報をたくさん知っていることの意味について考えてみました。

今回は習慣性のある食行為について考えてみたいと思います。

肉を食べるか魚を食べるか、和食にするか中華にするか、これが純然たる選択肢だとするとあまり選択の意識なく習慣化される食物の筆頭は主食です。

日本人は比較的パン、あるいは麺類をよく食べる国民といえるかもしれませんが、それでもお茶碗にごはんという方が多数派でしょう。

白米が健康に悪い、といったことは例えば糖尿病やその予備軍に属する方にとってはかなりあてはまります。

いまや糖尿病とその周辺には一千数百万人の人が該当するわけですから、これは由々しきことではあります。

一昔前(たとえば40年くらい前)までは、まさかお米に悪玉の側面があることなどはほとんど知られていませんでした。

白米の問題点はそれが速やかに分解されて食後の血糖値が急激に上がってしまうこと、つまり栄養価が高すぎることです。

これに対する対案として、たとえば玄米食に変えるといった知恵があります。

100%玄米のごはんを食べられた方もあるかと思いますが、これはなかなか手ごわいものです。

固くてすぐに飲み込めない、味も食感もあまりよくない、ちょっとつらいな、というのが正直な感想です。

宮沢賢治なら「一日に玄米4合」を食べたかもしれませんが、これはどうして相当なものです。

おいしくなければ、あまり食も進みません。

玄米の特性として殻(ぬかの部分)が固いので何度も咀嚼が必要です。

というわけで一膳も食べればもう十分という感じになります。

一方上質の白米なら、どうでしょうか。

美味しいおかずと共にあまり噛まずに掻っ込むようにつるりと食べてしまえて、まことにハッピー、血糖値があがって満腹感が出る前なのでお代わりが欲しくなります。

玄米 vs. 白米の対比はまさにこの「玄米の欠点こそが健康メリットの源泉」、「白米の長所は健康に不利」というパラドックスの典型といえます。

白米が悪玉などということは本来逆で、玄米が食べにくいからこそ苦心して美味しい白米を日本人は選抜し続けてきたのです。

けれども、よく噛むことのメリットは歯にも良いし脳にも適度な刺激となります。

固い食感のもとになっている殻(ぬか)部分には豊富なミネラルやビタミンB1が含まれています。

そして一気に食べられず、殻が消化酵素の効きにブレーキを掛けますので血糖値の上りは非常にゆるやかになります。

ゆっくり食べると食事が終わりきらないうちに満腹感も押し寄せてきて過食に陥る心配もありません。

お茶碗でご飯を食べることが日本人の習慣であるとすれば、たとえば一年間1千回の食事のうち半分を玄米食にした場合としなかった場合ではかなりの健康効果に差が出てくることが予想されます。

これはまず中高年以上の人に向けての食養生ですから食べ盛りの中高生は白米を掻っ込んでくれればよいと思います。

というわけで食の中でも習慣に近い選択肢についてはそれなりの決断をするのがコツだといえるでしょう。


次回の更新は2/1(木)です。

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