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2018/12/06 (9:00 am) |
健康を続けて税金を納める!? |
12月に入ると喪中はがきが毎日のように届きます。 私の年代の特徴ではありますが、友人や先輩後輩の親御さんが亡くなられたというケース、享年80代中後半から90代前半くらいが最も多いようです。 中にはお祖父さんやお祖母さん、あるいはかなり上の先輩の親御さんが亡くなられている場合には百数歳ということもまれにあります。 何でも50年後には100歳以上の日本人は50万人を上回るのだそうですがこれはちょっと想像も難しい。 けれどもこういった人口統計の推計というものはよほどのことがない限りは確実にそのようになるわけですからこういう数字は「仮説」以上のものです。 平成が終わりを迎えようとしている現在「人生百年時代」ということばがそこここで聞かれるようになってきました。 来年は消費税も10%に上がりますが、将来的には30%を軽く越さなければやりくりできないことは確実とされています。 生活水準や貨幣価値のことというのは推計的に見積もることはできても実感はできないものです。 けれどもはっきりしていることは「健康」というものの価値がますます重視されるということです。 税収が少なく、人口も少ない世の中で幸せに生きるためには極力他者の手を煩わせないことにつきますが、そのための基本が健康であることは自明で、この健康が医療によって維持される時代は遠からず限界を迎えます。 現在の日本で80歳以上の方というのは戦後の食糧難の時代に小中学校だった世代です。 喫煙も盛んでしたし、鯨飲馬食などといって高度成長の時代には健康観念も今と比較にならないくらい低い時代でした。 そんな時代を経て来た人々でさえ、軒並み80歳を超えて生活しておられるわけです。 この世代の日本人は恐らく自分たちの寿命は70歳そこそこ、と思いながらやって来られたのではないでしょうか。 もしそうだとすればその人たちは「こんなに長生きするとは思いもせず超高齢期に突入した最初の世代」ということになります。 ここの面倒見をしている息子娘の世代、これは現在還暦の前後の人です。 私もそんな「時代の子」のひとりですが、ここに至ると今度は「100まで死ねないという覚悟を持って超高齢期に向かってゆく最初の世代」ということになります。 喫煙習慣を持つ人もかなり減り、栄養失調の経験もなく、メタボ撲滅を中年期に奨励された世代ですから健康寿命も長いと期待されます。 だとすると、現在還暦前後の世代というのは80歳を超えても現役でいることが当然、となる最初の世代にもなるのでしょう。 高齢になっても働いて、少しでも収入を得るとそこから所得税を納めることになります。 そんな段になっても税金を搾り取られる、と考えるとやりきれない思いがしますが、逆にいえば大勢の高齢者が「大量の税金を使う」側から「収入の一部を納税する方向」に転換することは莫大な社会貢献になります。 こうなると働き続けるということは自分の為なのか次の世代の為なのか判然としにくくなりますが、空前の国債を積み上げてかろうじてやっている日本の現状から言えばそれはごく当然のことです。 煎じ詰めれば、健康な国民が増えることが豊かな国を作ることにつながるのです。 これ(高齢者が社会の負担を減らすのみならず税金で社会を潤すこと)は一見逆のようにみえる「少子化の対策」を打つのと実は同等以上の意味を持つことであると思います。 医薬品ではなく、運動や食事がそういう世の中を実現するための最重要の基礎になります。 サプリメントもそれらを支援する存在にまでまだまだ育つ余地や必要があります。 平成の次の時代はその黎明期にあたっているのかもしれません。 次回の更新は12/13(木)です。 |
