2019/08/15 カテゴリ: L-カルニチンについて : 

L−カルニチンの摂取タイミング

L−カルニチンについてこれまでずいぶん情報を調べ、知識を自分なりに整理してきたつもりではありますが、それでだいぶ見通しがよくなったと思える部分と、逆に実験してみてまだまだわからないことがこの先にあるぞ、と気付きドキリとする部分があります。

見通しがよくなった部分のひとつにこんなことがあります。

L−カルニチンはそれが十分に足りている時、足りているところ、足りている人に対しては「知らん顔して素通りする」という性質です。

これが一般的な薬であればそうはならず、決して知らん顔はしないものです。

「不要な時に知らん顔ができない」というのは副作用であり、困ったことです。

知らん顔して通り過ぎる、という性質はまず食品として基本的な安全性を備えているということになります。

逆に言えばL−カルニチンが「足りない状況」をなんとか察知して必要十分量を摂取することが必要になります。

私がさまざまな実験を繰り返している目的のひとつはここにあります。

とはいえ、通常の体格の、健常な日本人であれば一日一回あたり500-1000 mgを摂取すればほとんどのケースをカバーできそうだということがわかってきました。

あとは誰がどんな状況の時に、どんなタイミングで摂取すればよいかという問題です。

かなり高齢になって元気が出ないという方には500 mgの摂取でL−カルニチン効果は表れやすく、効能はずばり「元気をとりもどせること」です。

通常衰弱気味の高齢者にはL−カルニチンがまず欠乏していることが多いからです。

高齢者に限らず、体力の落ち気味の人、痩せ傾向が強い人も同じです。

それによって食欲が増進できればなお理想的です。

非常に肥満した人はどうでしょう。

この場合はまず、炭水化物を控え気味としタンパク質をしっかり食べる食習慣が先立ちます。

そういう食事内容が整わない状況ではL−カルニチンは素通り、とはいいませんが少なくとも「焼け石に水」という感じにはなります。

炭水化物控えめ生活が軌道にのり次第、朝の起き抜けに体重あたり15−20 mgくらいのL−カルニチンを摂れば、これはそのまま効果的な摂取方法になります。

また、食前にL−カルニチンを500-1000 mg摂取しておき、ウォーキングや軽いジムトレを行うと運動が終わったあと長い時間脂肪の燃焼が続いてくれます。

このようなことがざっとわかってきたのが最近のL−カルニチン研究の状況です。

一方「まだわからないこと」は個々人の体質の問題です。

実験では20代前半の元気な大学生の方に被験者になってもらうことが多いのですが、数人いれば体質は2−3パターンに分かれることがしばしばで、改めて驚きます。

たとえば脂肪が使われやすい体質とそうでない体質の人というものは厳然と存在するもので、そういうことは健康診断などではキャッチできないことが多いのです。

その他、血糖値が上がりやすい人、上がりにくい人、尿酸値が高まりやすい人、そうでない人など5人いれば2:3くらいに分かれることが多いのです。

これは実に驚くべきことです。

L−カルニチンが効くかどうかということも、本当は個々人がいろんなことを試してみて体調や体重、体脂肪率がどう変わるかということをつかんで行くことが理想ではあります。

それを通じて若いうちに自分の体質に気付くことができればそこから先中年以降の健康養生に大きなメリットがあることは十分に想定されることです。

臨床試験を行うたびに、そういう観点での健康診断システムがつくれれば良いな、と思います。

これからも新たにわかってきたことについてはこのブログでも順次ご紹介して行きます。


次回の更新は8/22(木)です。