2020/06/18 カテゴリ: つれづれ : 

100年前のスペイン風邪と今のちがいは?

カゼやインフルエンザが冬に流行しやすい、ということはよく言われることです。

冬は気温が低く、湿度が低いことが特徴です。

ここから「ウイルスは暑いのがニガテ、湿度がニガテ」という仮説が出てきます。

一方、ヒトの免疫系は体温が上がるほど高まる、従って体温が低くなりやすい冬場は抵抗力が弱まるので感染症が流行る、という仮説があります。

温度についてはこのふたつの説は矛盾していません。

温かいお風呂に10分ほどもつかっていると体温が38度を超えてきます。

この状態ではウイルスが弱ってくる、ということが確かに考えられます。

同時に体温の上昇で免疫力が上がる、ということも考えられます。

また、何かに感染されると発熱する、という現象もまたウイルスや免疫力の闘いを勝ち抜くための生体反応だ、という説明にもなかなか説得力があります。

ただ、現在の新型コロナはインドで相当猛威を振るっているようですが、インドの気温は総じて日本の夏に近いですから「気温説」はあやしいのでは?という意見もあります。

こういったことはいずれも、いわば中途半端に証明されていることです。

中途半端なことを発言するのは科学的な態度ではない、と言ってしまえばそれまでであり、実際そういう科学者も大勢あります。

ここで重要なことは、そうかもしれないということがあれば、とりあえず試してみる、ということではないかと思います。

気温でウイルスが不活発化する説、体温が上がると免疫が充実するとする説、いずれも本当かもしれない、と考えてみることはつまり「答えはひとつではない。どちらも正しいかもしれない」という可能性を認めるということです。

これに反する事例が熱帯地域で起こったとしても、それはその地域特有の感染要因が上回っている結果かもしれないと考えることができます。

PCR検査は絶対だ、あやふやだ、抗体検査の結果がどうこうだ、ということについてどうもわたしたちは「常にひとつの正解」を求めてしまう習癖があるように思われます。

それよりもこの機会に「PCRってどういう仕組みで何を調べているんだろう?」「抗体検査ってどういう現象を見ているんだろう?」というような知識を一度しっかり調べてみることはたいへん重要なことだと思います。

それこそ高い民度をもってしなければできないことです。

幸いにも今ではウェブサイトで相当高度な情報まで無料でたちどころに到達できるようになっています。

100年前のスペイン風邪がよく引き合いに出され、そのころも現在もさして変わらない、ということが改めて語られていますが、科学的な知識や情報が入手できる機会という意味では雲泥の差があります。

決して100年前と同じだとは言えないと思います。

次回の更新は6/25(木)です。