2020/10/22 カテゴリ: 健康 : 

誤嚥性肺炎では覚悟して咳き込み続けなくては

先日数々のヒットメロディーを生み出された筒美京平さんが誤嚥性肺炎亡くなられ、多くのファンが哀悼の意を表しています。

「ものを飲み込む」という行為は誰しもふだん全く意識しないでやってのけていることですが、実は非常に複雑なメカニズム、つまり筋肉と神経と粘液の分泌が寸分たがわぬ順序で連携し合わないとできない大仕事です。

適当なレベルまで食物を噛みくだいて唾液と混和し「ここまで噛めばOK」という頃合いを無意識で判断しノドの奥に口腔内の筋肉の蠕動で送り込む、その時には気道に至る道は確実に閉ざされ(つまり呼吸は一瞬停止して)食道へ移動させる、そのあとで再び気道を開いて呼吸を回復する、と、ここまでの作業に少しでもミスがあれば「誤嚥」になってしまうということです。

高齢でなくても食事中に思わず誤嚥してしまった経験はだれしも何度か経験されていると思います。

どうにかすると自分の唾液でさえ誤嚥してびっくりすることがあります。

いったん誤嚥してしまうと、今度は「咳き込み反応をつかさどる中枢」が緊急出動して猛烈な咳がこれでもか、というくらい何度も出ます。

ほんのわずかな誤嚥物であったとしても何度にも分けて痰のような粘液が大量に分泌されます。

この時ばかりは七転八倒してでもその「咳の衝動」が治まるまで咳き込み続けなければなりません。

この「咳の衝動」は誤嚥したものを完全に押し戻すまで続くようです。

何十回も咳き込んでいるとくたくたになりますが、こういう脳神経の反射反応のしくみはほんとうによくできているものだと思います。

高齢になってくるとこの「咳き込み」を続けるだけの体力が衰えてきますのでやはりそこのところに限界があるということなのかもしれませんが、それでもいざとなったら真っ赤な顔をしてでも頑張って誤嚥物を押し出す覚悟をふだんからしておきたいものです。

口腔内の筋肉を鍛えることはある程度できるようですので、そういった「筋トレ法」などももっと広まることが望まれます。


次回は10/28(木)に更新の予定です。