2020/11/19 カテゴリ: 食生活 : 

『羊齧(ひつじかじり)協会』さんとコミュニケートさせていただきました

ちょっと難しい漢字が入っています。

「羊齧(ひつじかじり)協会」です。http://hitujikajiri.com/

『羊肉文化を日本に定着させ、どこでも羊肉料理が楽しめる環境を構築(同協会ウェブサイトより引用)』することがこちらの活動目標です。

先日同協会で主席を務めておられる菊池一弘さんとコミュニケートさせていただきました。

羊は古来人間の生活にあって世界中で利用されてきた最も重要な家畜のひとつです。

脂肪燃焼成分であるL-カルニチンはすべての動物にとって必須の栄養素なのですが、とくに羊肉には豊富に含まれていることが知られています。

調べてみますと、羊、山羊、牛、シカ、野ウサギ、さらにダチョウ、カンガルーなどの肉にも含有量が高いことがわかります。

一方、魚介類や植物にはわずかしか含まれていません。

それ以外の動物、たとえばブタ、イノシシ、アヒル、ニワトリ、そしてヒトなどは「その中間くらい」の位置付けになります。

こういうふうに並べてみると興味深いことにL-カルニチンを体内にたくさん持っている動物の特徴として「草食動物である」「持久力にすぐれた動物が多い」ことに気付きます(ついでながら「L-カルニチンが少なめの動物」は雑食的な傾向があります)。

たとえば私たちヒトは「草食動物の筋肉(つまり食肉)」を食べると体内のL-カルニチンの量が増えますが、当の草食動物が食べている草にはL-カルニチンがほとんどないのです。

つまり羊などは食べた草を原料にして自分の身体の中でL-カルニチンを作っているということになります。

それから、中国の古来の考え方に「医食同源」というものがありますが、この中では「身体を温める食材」と「身体を冷やす食材」が区分けされています。

白身魚、サバ、チキン、シチメンチョウなどは「冷やす」方、そして「温める方」にはシカ、ヒツジ、ロブスターなどがあります。

この分類は中医学の膨大な経験から行われているものですが、「温める方」の食材にL-カルニチンをたくさん含んだものがある、ということが指摘できると思います(とくに海産物ではロブスターだけはとびぬけてL-カルニチン含量が高く、豚と同じくらい含まれています)。

脂肪燃焼に必須の成分であるL-カルニチンが身体を温めるという経験則には非常に示唆的なものが含まれていると思います。

こんな話をあれこれさせて頂いたのですが、『羊齧協会』の菊池さんからは「L-カルニチンが羊肉に豊富だということは聞いていたけれど、「何となくダイエットに良い」というイメージに留まっていた。両者の間にこんなに色んなつながりがあることに驚いた!」とのご感想をいただきました。

私はL-カルニチンについてはいくらか知っていますが、食材としての羊肉に関しては菊池さんのように詳しくありません。

また古代中国の人々はL-カルニチンという知識を全く使うことなく「L-カルニチン高含有食材」を見事に分類しました。

このように一つの知識の塊が、別の知識の塊とドッキングすることによってものの見方がガラリと変わってくる体験には大きなおどろきや感動が伴うものです。

私はこれから羊肉のことをもっと勉強したくなり(そして食べたくなり!)ました。

そして羊肉愛好者の方々にはL-カルニチンに親しんで頂けるようにあれこれ知識の普及につとめたい、菊池さんとの楽しいお話の中で改めてそんなふうに思いました。


次回は11/26(木)に更新の予定です。