2021/04/22 カテゴリ: 知っておきたい健康知識 : 

躊躇なく救急車を呼ぶべき時があります!

脳卒中という疾患は肺炎などを併発することもありこれらを合わせた場合の致死率としてはガンに次いで高い比率を占めています。

この種の疾患は脳の血管が破裂したり血栓が生じたりすることに起因するものですが、やっかいなのは処置によって一命を取り留めたとしても深刻な後遺症が残る場合が多いことです。

脳は体重の5%を占めるにすぎませんが、全身の血流の20%、酸素の25%を使っている非常にエネルギー要求量の高い臓器です。

脳細胞の血流が数十秒も途絶えると意識が遠のきます。

たとえば柔道で「落ちる」という状態があります。

頸動脈の血流が一時占め技で途絶えた場合におこります。

しかし、短時間に血流を再開させるとすぐに問題なく元にもどります。

これはいわば車で言えばエンジンは回っているがギアが入っていないアイドリングの状態に似ています。

ところがさらに長くに血流や酸素やブドウ糖が途絶えると脳細胞が壊死を起こしてしまいますが、こうなるともはや復活が難しくなってきます。

脳血栓の場合、救急外科医療でスタンダードとされているのは発症後3時間半までに病院に運ばれ4時間半以内にtPAという血栓溶解剤の処置などで血栓が取り除くことに成功するとかなり高い確率で後遺症も少なくリハビリ、復帰することができるということです。

ここでは「時間が勝負」です。

どの部分をとっても同じ機能をもっている肝臓や腎臓などの組織とは異なり、脳は部位によって様々な機能が局在していることが特徴です。

ですので、血栓によって血流が途絶えた場所によって現れる症状は様々です。

ただ、特徴として身体の左右どちらかの機能に異常が生じますので突然の頭痛や断続的なめまいが起き、からだの右か左のいずれかの動きが円滑さを欠いてきた場合にはためらわず救急車を呼んで専門医のもとに急ぐようにする、ここが死命を制するポイントになります。

こういう話を聞くと脳卒中はつくづく恐ろしい病気だと思いが強まりますが、私は恐怖というよりは「不安」に近い感覚を持ちます。

それはすばやい対応によって確実に治癒効果が挙げられるということがわかっているだけに、もしそれができなかったらとても後悔することになるだろうな、という気がするからです。

ではこの不安を払しょくするためにはどうすればよいか?

答えのひとつは地震などへの対策と同じように、余裕のあるあいだに何らかの避難訓練、シミュレーションをしておくことではないでしょうか。

たとえば周囲の人に「こういう場合には即座に救急車を呼ぶことにしよう」ということを申し合わせておくだけでもずいぶん効果があるように思います。

一方、脳の疾患の原因の最大のものは高血圧だということもわかっています。

高血圧には塩分の摂りすぎが禁物であるとともに、自分の血圧をこまめに測り140-150 mmHgあたりを超えるようであればまずは主治医に相談しながらこれを適正レベルに下げて行くことを目標にして行けばこれもかなり実践的な避難訓練になると思います。

もちろん予防は大事ですからω-3脂肪酸を含む魚油などを積極的に摂取するような習慣もよいでしょう。

しかしこういった対応策はいずれも目新しいものではなく、比較的よく知られたことです。

これは「やがて大地震が来る」というリスクマネジメントと共通したところがあります。

知っていることと実際に備えることの間には距離があります。

新型コロナ禍は世界中がいわば不意打ちにあった災厄でしたが、これは同時に「めったにないと思っていた危機」も非常にリアリティあることなのだということを教えてくれています。

「寝たきり」を避けることは人生百年時代の前提目標ですから改めて避難訓練 嶌険Δ匹舛蕕の手足や指の動作、ろれつなどに関する以上異常の特徴」を知っておくこと、◆岼枉錣魎兇犬燭箸には即時に救急車へ連絡し3時間半以内に病院に到着!」ということだけでも皆が心得ておきたいものだと思います。

長い目で見れば結局この心がけが将来的に大きな医療負担の軽減にもつながってきます。

次回更新はGWにつき一日早く4/28(水)とさせて頂きます。