2021/04/28 カテゴリ: L-カルニチンについて : 

「宝くじ一等賞に連続当選するヤツ」としての変異株

新型コロナウイルスの変異株がかま首をもたげている状況が続いています。

変異というのは遺伝子の突然変異のことです。

遺伝子は複製しますが、その複製のプロセスでミスコピーが生じ、それが変異になります。

新型コロナウィルスは2週間に一度変異株が生じると言われていますが、これは恐らく2週間に一度遺伝子変異が起こるということではなく、変異そのものは世界中の人々の身体の中で何億回も起こっているのではないかと思われます。

ただ、そういう変異の大半は意味がない変化、つまりウィルスの性質に影響を及ぼさないか、及ぼしたとしてもウイルスの性能を落とす方向に変っているはずです。

ウイルスの性能というのは感染力、増殖力、生存力、重症化力などのファクターで評価されます。

性能が高いというのは「感染しやすい」「増殖しやすい」「ヒトの体外でもしぶとく生き残りやすい」「重症化や致命的な症状を起こしやすい」という複数の性質が同時に備わっているという超エリート的な存在と言えます。

このような(ヒトにとっては甚だ迷惑な)性能の高さではありますが、変異する場合にはこれらいずれかの要素が劣る方向に変化する確率の方がもっとすぐれた方向に変化する確率よりも格段に高くなります。

ちょうど非常に完成度の高い芸術作品の一部に傷がついたとして、それがその作品の価値を偶然に高める確率が圧倒的に低いのと同じ理屈です。

しかしながら、遺伝子変異の試行錯誤の回数がものすごく増えると大変低い確率であっても「よりパワフルなウイルス」が偶然できてくる確率が問題になります。

大半は不利な変異によってウイルスの集団の中に埋没してしまい無害で気付かれない存在となってしまいますが、宝くじの一等賞に連続で当選する人がごくまれにあるようにグローバルな規模で感染が進むとそういった奇跡的なスーパーエリートが生じてくることがないとはいえません。

スーパーエリートウイルスは前述の複数の性質を失わないのみならずいずれかがより突出した能力を持っています(だからこそその存在が顕在化されてくるわけです)。

あるいはワクチンが撃ち込まれてもそれをすり抜けるような芸当を身につけた変異株がごくまれにできてきます。

新型コロナウイルスはもともとの性能が高い、つまり基礎力が高いため、さらに何らかのパワーアップが図られてしまうとその凶暴さをもってどんどん勢力を伸ばしてくるのです。

そのようにして選抜に選抜を重ねて生き残ってきた奇跡的なウイルスが世界のどこかで「2週間に一度くらいの確率」で勝ち残ってのし上がってくる、そんなイメージが実像に近いのではないかと思います。

集団免疫が形成される速度の方が追い付いてくれば、いわば宝くじを引く回数そのものが減るわけですから連続で当選する人などはまず現れなくなります。

ワクチンはいわば集団免疫を人工的に形成せしめる手段です。

この対策と、自然に構成されてくる集団免疫が優ってくればあとはかなり速やかに当分の間(たとえば100年くらい)は深刻な感染のないもとの状況に戻れると考えられます。

目下はそのどちらの速度が速いか、というデッドヒートが繰り広げられている状況と言えます。

集団免疫の自然な構築を行わせるためにはむしろ家に籠っているよりも街でマイルドな感染にさらされることが重要と考えられます、が、ここの綱引き関係がどうなるかについては人種差、社会習慣の違いなどによって政策や学説が拮抗している、これもまた現在の混沌とした状況の実像ではないかと思います。

これから連休に入りますが、立場こそ千差万別であれ、十分な睡眠と食事、衛生習慣の励行などによって「ウイルスにハズレくじを引かせるようにすること」が基本的に重要だと考えられます。

ともあれ、創意工夫で少しでもよいGWをお過ごしください。

次回更新は5/6(水)の予定です。