2021/06/10 カテゴリ: 知っておきたい健康知識 : 

ワクチン接種後は急にはしゃぎまわらずに・・・!

感染症とヒトの闘いは個々人の体内にできる免疫が集団で形成され、徐々にウイルスがフェイドアウトして行く以外にありません。

このフェイドアウトですが、ウイルスと他の生物(動物でも植物でも)は常に共存するのが常態であり、根絶することはできないしむしろ不自然だということです。

たとえば毎年インフルエンザの流行のように外部からちょっとした新顔がやってきて「交流」して行きますがほどなく治まります。

これが年中行事のようにずっと繰り返されているわけですが、すべてのウイルスが都度根絶されているわけではありません。

ウイルスの生存戦略の極意は共存ですから無症状でじっとしているということが彼らにもヒトにも最良の策なわけです。

ヘルペスウイルスのように、普段はおとなしくしていてもちょっとした睡眠不足や疲労がたまってくると姿を現す者もいます。

これらはさしずめ体調のバロメーターのようなものともいえるかもしれません。

ところで、新型コロナのワクチンですが、今打たれているものはmRNAワクチンと言われるもので、即席で使える遺伝子を脂質の膜につつみ込んだ柔らかい粒子状のものです。

筋肉にこの粒子が注入されると液体がしみ込んだ細胞の中にすぐに取り込まれていきます。

取り込まれた細胞の中では3-4分もすると、このmRNAからコロナウイルスのスパイク(感染するとっかかりの構造部分)と同じタンパク質が作られて細胞の表面にニョキっと芽のように突き出てきます(この現象が免疫システムを作動させる「号砲」になります)。

恐らくこの反応が起こることで液を打ち込んだところから徐々に痛みが出る、あるいはとつぜん細胞膜の表面の様子が変わってしまったことに驚いてアナフィラキシーショックのようなことが起きたりすると考えられます。

このワクチンを普通の注射のように血管に打ち込まないのは、血流に乗せて運んでいる間に分解してしまうなどの懸念があること、また注射した一部の細胞が反応してくれればその影響は早晩全身に及ぶからです。

注射針で液体を注入した部分の筋肉細胞が最もたくさんのmRNAを受け取り盛んにスパイクタンパクを作りますがその周囲へもある程度拡散しますからまずは打ち込んだ腕がだるかったり痛んだりします。

いずれにしてもここまでの反応は数分単位で迅速に起こります。

その後は一連の免疫反応で抗体が産生されたり、キラーT細胞が感染細胞を攻撃したりという迎撃システムが働きはじめますが、ここで重要なことはこのような免疫応答が完了するしくみは通常のペースでおこることから、最低でも数日〜10日程度を要するという点です。

ですから、ワクチンを打ったからと言って急にこれまでの手洗いやうがい、鼻洗浄などを止めてしまったり巣籠りのリバウンドのように極端な人流をつくってしまうとかえってリスクが上がる可能性があります。

経済的な流動性をいち早く復帰させることがワクチン接種の最大の目的の一つではありますが「摂取即はしゃぎまわる」ということに対しては少し慎重になった方が良い、つまりワクチン接種の効果は数日以降に現れるということは心得ておいた方がよいだろうと思います。

次回の更新は6/17(木)です。