2021/11/11 カテゴリ: 健康 : 

日本人は実際に若返っている、というエビデンス

先週の土日に日本サルコペニアフレイル学会が開催されました。

さまざまな角度からの研究報告があった中で、とくに印象的だったのは桜美林大学の鈴木隆雄先生が発表された大規模調査の結果でした。

それは2007年と2017年に行われた調査で各々5389人、8052人が対象となっています。

それによれば、70代の男女の歩行速度や握力はこの10年間で明らかに向上しているということでした。

これに先立つデータとしては1992年からのものがありますが、そこから10年後の2002年、そして前述の2007年、2017年と年を経るごとにデータは良くなっています。

戦争直後とか昭和との比較であればともかく、ここ十数年の間にも相当の「若返り」が日本人全体的におこっていることになります。

考えてみれば「人生100年時代」や「定年80歳」といったフレーズが頻繁に聞かれるようになったのはたしかにここ2-3年であるような気がします。

いわゆる「老後のための貯蓄2000万円が必要」という財務省からの発表が物議をかもしたのも一昨年のことですし、年金受給開始を繰り下げるオプションも75歳までになっています。

こういったリアルな経済背景からしても60歳で引退して悠々自適というイメージを持ち続けている人はもはや少数派かもしれません。

良くも悪くも引退なんかしていられない、という状況が昨今の「若返り減少」に拍車をかけているのかもしれません。

いずれにしても、平均寿命の延びと健康寿命の乖離ばかりが問題になっている昨今、一方ではかくしゃくとした高齢者が年々歳々増えている、というエビデンスは明るいものに違いないと思います。

と同時に、少し先のことでも想像することはなかなか難しいものだと思います。

若返ること、健康寿命が予想以上に伸びることについては「想定外のこと」が引き続き起こることを願いたいものです。

次回の更新は11/18(木)です。