2021/11/18 カテゴリ: つれづれ : 

ウェブ検索システムと免疫システムはよく似ていますが・・・

免疫というシステムはさまざまな「スゴイところ」があって、またその各々のスゴイところが底つながりになって全体としての「途方もなくスゴイ秩序」が保たれています。

スゴイところのひとつは、どんな異物や感染源が入ってきてもそれにピッタリの抗体を作る遺伝子が予め用意されているところです。

ふつうに考えるなら、これまでに遭遇したことのない感染源が入ってくればその寸法やなりたちを測って、それに見合う構造の抗体を一から作りはじめるのだろうと思われますが、実際にはすでにピタリとフィットするものを作る準備は整っていて数日で量産体制も整うようになっています。

品揃えの多い大きな靴屋さんにはデザインやサイズの違う靴の在庫があって、ピッタリのものを探すことができますが、それに少し似ています。

ただ身体に侵入してくるものはバクテリア、ウイルス、寄生虫などの生物のみならずPM2.5のような無生物、あるいは食品や腸内細菌のように「顔パス」で侵入を許可するようなことにも対応せねばならず、靴と足よりもはるかに多様性に富んだ対応が必要になります。

私はこの免疫の多様性、どんなリクエストにも答えを出す準備が常に整っているという不思議なシステムから普段使っている「ウェブ検索」を連想します。

わからないことがあればキーワードを打ち込むだけでたちどころに「はいどうぞ」という感じで回答が出てくるしくみは莫大な情報量の蓄積の結果によりますが、免疫の多様性の方は設計図である遺伝子をシャッフルすることで膨大なパターンを生み出しています。

ただ、時としてどうしても欲しい情報が見つからない場合があります。

見つけ方がうまくない場合もあるでしょうが、もしかしたら現段階では答えがないのかもしれません。

新型コロナウイルスの蔓延は無尽蔵とも思われた我々ヒトの多様な抗体在庫の中にちょうど対応できるものがなかったという珍しいケースでした。

これに対し人類はmRNAの筋肉注射という方式で対応しているわけですがこれは純然たる「オーダーメイド」、つまり在庫になかったコロナウイルスの「足」に合う靴の設計図を人工的に作ってみたというわけです。

こんなに短期間に、これほど大規模に人工的な遺伝情報が配布されたことは史上初のことです。

ただ、はじめは一度打てばよいだろうと思われていたものが、「2回は必要」となり今は3回目の準備にかかっています。

何度打てば打ち止めになるのかということについてはまだ誰にもわかりません。

つまり文字通り「ウェブ検索をしてもその答えは出てこない」という状況の中に私たちはいるということだと思います。

次回の更新は11/25(木)です。