2022/04/07 カテゴリ: 健康 : 

錆びていた脳が意外に復元しやすかったこと

今回サーバーの調子が狂ってしまい、木曜9時にアップすることができず失礼致しました。

ようやく復旧しました。

さて、今日は脳と漢字の話です。

私がワープロを打つようになったのは1980年代の後半でした。

はじめは打ち込んだ文字が漢字に変換される様子に度肝を抜かれ、またそれが即座に印刷されて出てくるのでさらに仰天したものです。

当時自分が書いたものが活字になって出てくるということはありませんでした。

学会があると分厚い要旨集というものが作られるのですが、私の学生時代などはこれもすべて手書きのものがコピー印刷されていました。

そんな中でときどき活字のものが混じっていたら大変目立ち「うわ、ワードプロセッサーで書いてある!」とうらやましい気持ちがしたものです。

一方それをキーボードに打ち込むことには慣れていないため、ワープロ打ちが必須という場面ではまず手書きで原稿を作ってからそれをみてワープロで打ち込むという方式をとっていました。

ですが、ほどなく指がキーの位置を覚えてくるようになるともはやワープロの方が格段に早く文章を作ってくれるようになりました。

また長文のときには消したり付け加えたり移動させたりすることが自在にできるので文章を作る際の頭の働きそのものが手書きの頃とは違ってきました。

それと並行して起こったこと、それは漢字を忘れてしまったことです。

とにかくどんな漢字でもワープロは知っていますから辞書を引く必要もなくなり、候補から正しいものを選ぶだけでよくなったわけです。

こういうことはすべて革命的といってよい出来事でした。

さて、最近わたしはちょっと事情があって多数の文字を毎日万年筆で書いています。

改まったものではないので気軽に書いていれば良いようなものなのですが、やはり思っていた通り最初のうちは漢字が時々出てこなくなってひらがなでごまかしてしまうことが多い状態でした。

ところが何日かそういうことが続いてくると不思議なことに漢字がかなり自然に流れて出てくれるようになりました。

何だか滞っていたパイプの詰まりが吹っ切れたように何の苦もなく漢字が脳の中で「変換」されて出てくるようになったのです。

これはちょっと予想外のうれしい出来ごとでした。

また、文節だとか文章全体の長さなども脳は書き進めるのを先回りするように構成してくれるような気がし、思ったよりも早く修正箇所の少ない文章がかけるようになりました。

ワープロの常用によって脳が漢字を思い出しにくくなるまでには何年間という時間がかかったように記憶しているのですが、思い出す機能もたぶん同じくらいの時間がかかるか、もしかしたらもうすっかり蘇生できなくなっているのでは?などと密かに危惧してもいたのです。

実際には復元力はなかなか強かったのでよい気分でした。

使わない脳力は退化してゆくということですが、呼び戻してやればけっこう復活はスムーズに行く。このことはもしかしたら指の運動、視覚や聴覚、味覚や触覚と、あらゆるところに通用する性質かもしれないと思います。

これからはいろいろな錆びついたところを呼び戻して楽しんでみようと思います。
次回の更新は4/14(木)です。