執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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2006/07/07 (1:40 pm)
こういう問題あるメニューの分類と、ネーミングに私は感心するとともに、この凄まじい状況に唖然とし、そして最後に「これは人ごとじゃないぞ」という気持ちに襲われました。

ここまで極端ではなくとも、我が家の食卓でも、似たような傾向をもつメニューがけっこうあるじゃないか、ということです。



つい、忙しいとか、家族の食事時間がそろわないために、どうしても粗雑になってしまう。また、健康によい食事メニューを意識して、メニュー全体と調和のとれていない納豆やチーズなどを食べて、つじつまを合わせたような気になる日がある(ヤバい!)ことは、確かに私の日常でも否定できないことだと思いました。

番組ではさらに、その対策として、さまざまな研究者や医師、小学校や自治体が知恵をしぼって解決を模索する様子が紹介されていました。

そのうち、特に私の印象に残ったことを、次回で述べたいと思います。

(つづく)次回の更新は7/11(火)です。
2006/07/04 (10:10 am)
そのテレビ番組というのは、NHKスペシャル「好きなものだけ食べたい〜小さな食卓の大きな変化(2006年6月放映)」です。番組は、日本の子供たちが家庭で与えられている「問題あるメニュー」を、三つのパターンに分けて紹介するところから始まりました(アサツーディー・ケイ社の実地調査結果に基づく)。



一つめは、「バラバラ食型」。たとえば父親は煮物、母親はサラダとワカメスープ、子供はサクランボととうもろこし、というもので、家族の各メンバーが自分の好きなメニューを食べるというものです。たとえば、「お好み食堂」を訪れた家族が、めいめいのメニューを注文しているのと似ています。

二つめは、「好きなものだけ型」と名付けられたもので、子供の好きなものだけを与えるものです。実例として紹介されていたものは、プチケーキにみかん、あるいは、冷凍たこ焼きだけ、せんべいとチョコパイ、なんていうすごいものでした。おやつじゃないのです。ちゃんとした1食分の子供のメニューです。

そして三つめが、ラーメンに納豆、うどんに野菜ジュース、カップめんにサプリメント(!)というパターンです。これ、何だかわかりますか?つまり、主食になりそうなもの(ラーメン、うどん、カップめん)に、「健康に良い」と一般的にみなされているもの(納豆、野菜ジュース、サプリメント)を1点だけつけた食事ということで、これには「切り札型」というケッサクなネーミングがほどこされていました。

(つづく)次回の更新は7/7(金)です。
2006/06/30 (12:00 pm)
以前、このブログで、「子供のメタボリックシンドローム」のことを少し書きました(2006年3月28日付)。

そこで私の考えていたことは、子供のメタボリックシンドロームを改善するのは、子供たち自身ではなく、大人がまず自らのライフスタイルを正してゆく、一方で、子供の生活パターンの乱調を無責任に放置しない。このような当たり前のことをするだけで、そんな問題はたちどころに解決してしまうに違いない、というものでした。



しかし、私の考えは甘かった。「問題はそんなに簡単なものではなさそうだ」ということを、先ごろ、ひとつのテレビ番組を見て思い知らされました。次回から、そのことについて改めて考えてみたいと思います。

(つづく)次回の更新は7/4(火)です。
2006/06/27 (11:10 am)
もし、あなたがリスク領域にあることがわかったとしても、すぐにクスリで治療する・手術で内臓脂肪を切除する、といった手段に訴える必要はありません。

さしあたっての対策は実に簡単で、運動を心がけることとカロリー摂取をコントロールすること。そして腹囲や体重を記録すること。実に簡単です。



そして、いずれもほぼ無料、というより従来の生活習慣をコストダウンさせる方向に向かうともいえるわけです。

(つづく)次回の更新は6/30(金)です。
2006/06/23 (11:00 am)
本当は、CTスキャン診断をして内臓脂肪量を知ったり、TNFα、遊離脂肪酸などの量を血液検査で測定したりすれば、健康リスクを管理できるのでしょうが、実際には、そんなことをしょっちゅうやるわけにはゆきません。

手軽にできる健康リスクの管理方法として、体重を測る、血圧を測る、万歩計をつける、体脂肪率を測定する、といった手段はすべて有用です。しかし、今の新しい科学が提示しているのは、「内臓脂肪」という特定の組織に着目してみよう、その為の「測定装置」は100円ショップでも売っているメジャーだ、というこのシンプルな一点です。



ある男性が、腹囲(お腹周り)を測定したら95cmであった。しかし、CTスキャン診断をしたら、内臓脂肪量が80cm2(100 cm2以上がリスク領域)であった。この結果を踏まえて、「どういうことだ、85cm以上は危険ではないのか?」、なんて文句を言う方が、おかしいと私は思います。あくまでも、お腹周り=85cm以上は、(統計的なエビデンスに基づいた)診断基準に過ぎないのですから。

この男性は、皮下脂肪が多いタイプだったのです。それが分かっただけでも、良かったとは言えないでしょうか?ですが、これからも健康リスク管理のためには、時々診断を受けるべきだと思います。このような考え方で、良いのではないでしょうか。

(つづく)次回の更新は6/27(火)です。
2006/06/20 (1:10 pm)
診断基準の信憑性について、海外の診断基準を例に持ち出して、それを論拠に批判的な意見を述べる傾向があります。

しかし、現在までのところ、日本においてのみ、「実際の統計的なエビデンスに基づき診断基準が策定されている」ということが、きちんと発表されています(動脈硬化症のハイリスクグループについて、初期症状の段階から内臓脂肪量、生化学パラメータを統計処理して、求められた値)。



わが国のこの分野での医学研究が、世界有数のレベルにあるということは、おそらく、日本が世界一の高齢者国家であることと関係があるでしょう。

また、日本人と欧米人では、インスリンなどのホルモンの分泌パワーが異なりますし、生活習慣や食習慣、遺伝子的な背景も同じではありません。

メタボリックシンドロームは、特にその人種による背景差が大きい分野である、といえるでしょう。

だからこそ、日本人による日本人のための研究が、重要になってきます。

(つづく)次回の更新は6/23(金)です。
2006/06/16 (3:00 pm)
(前回からの続き)
「・・・エネルギー過剰状態、特に高脂肪食が続くと、脂肪細胞は肥大し、その脂質貯蔵能が低下するのみならず、インスリン感受性を有する善玉アディポカインであるアディポネクチンの合成・分泌の低下、(中略)アディポネクチンの作用低下によるAMPキナーゼ活性の低下から、肝臓や骨格筋での中性脂肪含量の増加、レジスチン、TNFα、遊離脂肪酸の分泌増加は、SOCSタンパク質の誘導、JNK、IKKβ(IχB kinase β)、PKCθ(Protein kinase cθ)の活性化を介し、インスリン受容体基質であるIRS-1、IRS-2のチロシン酸化が低下しインスリン抵抗性が誘導される(生化学会誌 78巻 (3) 210戸辺ら、より引用)」



まるでお経のようじゃありませんか。

もちろんこのように複雑な解説をそのまま一般の新聞などに載せるわけにはゆきません。

また、このような専門的な内容が理解できたとしても、「では、具体的に何を目標に健康管理すればよいのか」、ということになると、明快に答えることは従来難しかったわけです。

「血中のアディポカインの量を測ればよい」というようなことは、理屈では正しくとも、誰にでもすぐに実行できるわけではありません。

以上の部分は、いわゆる宗教哲学における「悟り」のようなもので、教祖(それを専門とする学者)以外に、これを追求する意味はありません。

あえて誤解を与える言い方をすれば、「お腹回り男性85cm、女性90cm」は、“専門的内容(お経)”から還元された“メッセージ(念仏)”ともいえる、「ありがたい基準」です。

(つづく)次回の更新は6/20(火)です。
2006/06/13 (11:10 am)
学問研究の成果を問う際に重要なことのひとつは、それを一般の人にできるだけわかりやすく説き、いかにして日常生活の役に立たせる実効性に結びつけるか、ということです。

いくら高邁高尚な理論であっても、現実に生かされなければ意味がありません。

そのために多少厳密さを欠いても、目的の大要を達せられるようなメッセージに還元することが必要になります。

「腹回り85cm以下をめざせば健康になれる」などというと、「南無阿弥陀仏を唱えれば西方浄土に成仏できる」と念仏を説いている宗祖のような感じになりますが、私は案外この両者には共通点があると思います。



布教というのは、ひとりの天才超人によって開かれた思想を広くわかりやすく伝えることです。

天才によって得られた悟りの境地、本質部分というものは、常人には理解できない難解なものでしょうが、それをシンプルな「念仏=メッセージ」に還元するという方法は、かなり究極の発想だと思われます。

メタボリックシンドロームをこれになぞらえて考えれば、その「本質部分」は例えば次のような説明になります。

(つづく)次回の更新は6/16(金)です。
2006/06/09 (1:30 pm)
世間的にメタボリックシンドロームに関する情報に接する機会が増え、また厚生労働省からの発表が、大々的に報道されたからだと思いますが、メタボリックシンドローム自体について、様々な反論が噴出するようになっています。

世の中には、一つの事柄についても色々な意見があり、それによって社会のバランスが保たれているという一面があるでしょう。

しかし、昨今のメタボリックシンドロームに関する議論の中で、空論ともいうべき意見が、ずいぶん増えているように私は思います。



反論の対象となっているポイントの一つは、「男性のお腹回り85cm以上、女性なら90cm以上がリスク領域である」、という部分にあります。つまり、「お腹回りが86cmの人でも何の問題もない人がいるではないか、このような人たちに対して無用の不安を煽るな」、というような意見です。

しかし、私はこの「反対論」に関しては、あまり評価できないと思っています。

(つづく)次回の更新は6/13(火)です。
カテゴリ : 疲労 : 
2006/06/06 (6:47 pm)
「過労死」というと、サラリーマンが仕事に忙殺されて休みもとれず、蓄積するプレッシャーに押しつぶされて自殺してしまう、あるいは何かの病気になってしまう、そのような原因が思い浮かびますが、本当にそうなのでしょうか。

私は、専門家ではないので、詳しいことは知りませんが、違う側面から過労死というものを定義すると、「強烈なモチベーション(動機付け)にとり憑かれた結果、休息を返上し続けることによって、肉体が疲弊すること」でもあるという話を聞いたことがあります。

前回のブログで触れた、モーツアルトや手塚治虫さんといった方々は、その典型例ではないかと私は思います。



だとすれば、もっと起きていたいのに眠ってしまった、あるいは、これ以上残業すると明日にさしつかえるから、もう帰ろう、と「思い実行できる私たち」は、まだ救いのある存在かもしれません。

過労死については、疲労科学という学問分野で認定基準をはじめとして、専門的な研究がいろいろなされているそうです。

ただ、疲労科学という学問分野そのものが、大変新しいものですからまだまだ一般の私たちには馴染みのない考え方です。
「疲労感は、休息を取りストレスを発散すれば解消できる」、と単純にとらえられているとしても、無理からぬことかもしれません。

次回の更新は6/9(金)です。

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