執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


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2006/03/10 (4:30 pm)
一見関係のなさそうなものが実は意外なところでつながっていた、というようなことを知るのは何につけ知的興奮を覚えるものです。

そういう例は科学の歴史にもたくさんあります。動物の肉から見出され、そこで何をしているのかよくわからなかったL-カルニチンが、実は脂肪をミトコンドリアに運ぶ役割をしていた、などということが発見されたときにも、当時非常に驚いた人は多かったことと想像されます。ただ、それはその分野の研究をしていた人でないと感じないややマニアックな驚きだとは思いますが。

つい今週流れてきた科学ニュースは、健康オタクでなくとも肥満に関心のある人にはびっくりするものでした。「ただの脂のかたまりだと思われていた内臓脂肪が、食欲のコントロールを狂わせる」という東北大学医学部の片桐先生らによる発表です。

おなかの中に溜まっている脂肪が動脈硬化につながるメタボリックシンドロームの元凶である、という発見もこの脂肪細胞が「ただものではない」ということで一躍脚光を浴びるようになりました。さらに今回の発表ではそういう血管などの末端器官のみならず、司令塔である脳に対しても食欲という信号の伝達に影響を与えているということですから、その「ただものでなさ」もますます強まってきた感があります。

わかりやすくいえば、内臓脂肪が溜まってくると「もう満腹だからこれくらいにしておけ」という信号(これはレプチンというホルモンの仕事です)がうまく脳に伝わらず、ずっと食べ続けるようになる、そういうことが周到な動物実験によって証明されたということです。青春時代の食べ盛りでもないのに鯨飲馬食などという人は、要注意、ですね。
(つづく)
2006/03/03 (5:43 pm)
中年以降にお腹が出てくる主な原因となるものは、腸や肝臓の周りに溜まってくる脂肪です。お腹の周りのサイズが男性85cm以上、女性90cm以上が危険域だとされていますが、これは日本人で統計的に確認されている数値です。

女性の方が男性よりも大きな値になるのは、女性の場合ふくよかな皮下脂肪に包まれているからです。皮下脂肪というコトバは、内臓脂肪より古く有名なものですが、今日、この皮下脂肪は少なくとも健康という観点からは、それほどの悪玉ではないということがわかっています。

問題はお腹の中に溜まる脂肪で、これは内臓脂肪と呼ばれ、皮下脂肪とは区別されます。この内臓脂肪というのは単なる脂肪というだけではなく、ここからいろいろなからだの調子を調節する物質(アディポサイトカイン)が分泌されているということが判明しています。

東京女子医大の栗原先生の表現によれば、内臓脂肪は鶏肉などに見られる黄色くギトギトした脂の塊に似ているのだそうです。内臓脂肪は、内視鏡というものでお腹の中を観察する時によく見られたそうで、しばしば肝臓がその脂に覆われているのでなかなか肝心の肝臓が見えず、観察に苦労されていたそうです。それでも当時は、「ただの脂」だと考えられていました。ところがそんな単純な物ではありませんでした。

前述のアディポサイトカインという物質が何種類も分泌されていること、そして、アディポサイトカインの量的なバランスが崩れてくると血管に老廃物が溜まり、それが心臓や脳、頚動脈などにこびりつき、血液の通り道が細くなったり血管が硬くなったりする、なんていう芋づる式の関係が明らかになってきたのです。血管が細くなったり柔軟性が失われたりしても、日常生活の自覚症状としては特別意識されにくいことです。

けれどもある日、それが心臓の血管を詰まらせることになれば心筋梗塞、脳に血液の固まったもの(血栓)が飛び火すれば脳梗塞などを引き起こしかねません。

こうなれば、取り返しのつかないことになってしまいます。

(つづく) 次の更新は3/10(金)です。
 
2006/02/24 (6:55 pm)
中年になるとビール腹などといってお腹が出てくる、新聞の字が見えにくくなる、白髪が出たり禿げたりする、ということはごくあたりまえのように考えられていることでしょう。特に「ビール腹」は、貫禄がある・恰幅が良いというニュアンスで、歓迎はされないまでも非常に自然な変化としてとらえられてきたことと思われます。
 
しかし、老眼や薄毛・白髪とちがって、「ビール腹」の方は単なる見かけ以上に深刻な意味があるということをご存知でしょうか?もし、このことをご存知ない方がいらっしゃっても無理はありません。ほんの少し前までこういうことは、専門の研究者・プロの内科医の先生にさえ知られていなかったことなのですから。
 
ポイントとなる結論から言いますと、メジャーでお腹の周り(おへそを通る腹囲)を測定したとき、男性なら85cm以上、女性なら90cm以上あれば、それがメタボリックシンドロームという一種の病的な状態にあるかもしれず、将来脳梗塞や心筋梗塞を発病してしまう可能性がかなり高い、ということなのです。

こんな簡単な「見分け方」がどれほどアテになるのかと思われるかもしれませんが、それが科学的な根拠をもってアテになるのだというところが重要なところです。ためしに実際にメジャーをもって、あなたのご家族で中年期以降の方のお腹の周りを測ってみてはいかがでしょうか。何センチありましたか?
(つづく)
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2006/02/24 (6:53 pm)
このブログへお立ち寄りいただきまして、ありがとうございます。これからこのブログでは、「L-カルニチン」というひとつのキーワードに直接・間接的に関係することについて、身近な話題を交えながら、あまり枠にとらわれずに書き連ねてゆこうと思っています。
 
L-カルニチンというものを、飲み物やサプリメントなどの形で利用できるようになったのは、つい3年前のことです。それから私は、この成分について毎日仕事の上でかかわりを持つうちに、中高年の人々の健康問題や高齢者の方々について、また、スポーツ栄養やダイエットなど、ものすごくたくさんのことを改めて考えるようになりました。
 
昨年1年間だけ振り返ってみても、日本人の平均寿命が男女とも世界一となる、総人口が増加から減少に転じる、保健医療制度が見直されるなど、健康問題をめぐる日本の情況はずいぶん変化しています。その一方で、健康や健康食品をめぐるさまざまなブームや衰退が繰り返し、それに伴う詐欺まがいの事件も、残念ながら一つの社会現象として起きてしまっています。
 
このような時代にわたしたちが願うことは、単に長生きするだけではなく、「QOL(クオリティオブライフ:生活の質)を向上させる」ということではないかと思います。

このブログが、皆様のQOLの向上にささやかながらお役に立ち、また、健康社会についてしばしお考えいただくきっかけになれば幸いです。

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