執筆者の紹介

王堂 哲
ロンザジャパン社勤務。

L-カルニチンに限らず、すぐれたサプリメントがきめ細かく研究され、正しく用いられながら日本人のQOL向上に役立つことをテーマとして活動している。


下記「お気に入りに追加」ボタンをクリックするとブラウザの「お気に入り」に自動追加されます。(Internet Explorerでのみ有効)


カテゴリ : ランニング記録から : 
2015/08/20 (9:00 am)
昭和40年の東京オリンピックのマラソンで優勝したエチオピアのアベベ選手はゴールしたあと柔軟体操などしながら「走れと言われればあと20キロくらいは走れる」と答えたそうです。

わたしはこのエピソードを小学校の国語の教科書で読みました。

当時はまだトライアスロンとかウルトラマラソンなどの競技はポピュラーではありませんでしたので、マラソンが終わってからさらに20キロも走れるなんてなんという超人だろうとびっくりしたものです。

アベベ自身の最高記録は東京五輪で出した2時間12分11でした。

ところでふつうの人がマラソンをしたときに30数キロの地点でとつぜんペースが下がるという現象はよく知られています。

これは筋肉を中心に蓄えられているグリコーゲン(糖質エネルギー)がこの時点でいったん底をつくからです。

ただし、からだの中にはまだ糖質エネルギーは残っており、ゼロではありません。

ブドウ糖を主なエネルギー源として使っている脳が使う分は残されています。

この現象はつまり、生命の存続にかかわる脳という臓器が、自分の活動のための「財源」を確保するために先にからだの方をぶったおしてしまうということです。

「ふつうの人」というのはまず何とかかんとか時間を気にしなければフルマラソンを走れるというレベルの人のことですが、だいたい35キロ地点あたりでガソリン切れになる、というあたりが日本人に共通のマラソン体力という見方ができると思います。

フルマラソンが42.195キロだというのは偶然決まったことです。

すると筋肉にロードできる対応グリコーゲン量がこの距離以上であればトップクラス選手として活躍するためのエネルギー代謝上の必要条件を満たしているといえるでしょう。

つまりフルマラソンがもし30キロの競技だとしたら(あるいは逆に50キロ、60キロの競技だったとしたら)、がらりとその様相が変わるにちがいありません。

これは、たとえば45キロまで耐えられる人であれば、60キロまで耐えられる人と十分戦えるだろうという意味でもあります。

マラソン選手ことに女性ランナーのトップクラスの方にはぜい肉が一切ないようなきゃしゃとも見える体躯を持った方がたくさんいらっしゃいます。

同じ距離を走るのであれば体重が軽いほど有利になりますが、あまりに筋肉が少ないと今度は燃料を備蓄しておく場所が不足します。

このバランスがちょうどよい人が最もこの持久競技には適しているということです。

実際に「どの地点でガス欠になるか?」という距離がわかればその人のグリコーゲン備蓄量もおよそ推定がつくでしょう。

「このバランス」については筋肉細胞ひとつあたりに備蓄できるグリコーゲン濃度がどれだけ高いかが勝負になるはずです。

では脂肪のエネルギーはどうなっているのかというと、(レースの途中でかなり利用されるとも考えられますが)フルマラソンのメジャーエネルギー源ではない可能性が高い。

これは「普通の人」が35キロ付近でガス欠になるという事実からの推定です。

もしも脂肪エネルギーに切り替えてどんどん進んで行けるのならば多くの人が簡単にゴールできるはずだからです。

推定に推定を重ねますと、脂肪のエネルギーはレースが終了したあとの全身の細胞の修復に使われるのではないかと思われます。

傷んだ細胞組織のみならず、食べた糖質をグリコーゲンにまで組み上げるためにもかなりのエネルギーが必要で、そういうエネルギーを担っているのが脂肪だと考えると合理的です。

レースに出場し続けられるトップランナーはこの糖質と脂質のエネルギー源を上手に使い分けているのだと思います。


次回の更新は8/27(木)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/08/03 (11:16 am)
話が大分脱線しました。

ですが、私は中高年になろうともフルマラソンを走りこむんだということは信念なしにはやれないことだと思いますし、その信念は経験的なやり方であったとしても必ず科学的に正しい方法論と結びついているはずだということ、そして各々のランナーの人々にはきっと色々な観点での自己責任の意識の持ち主ではないかと推察します。














現代の日本で健康であろうとすることはそのように個々が自立的であろうとすることと同義であると思います。

それがひいては不毛の戦いを次元の高いものに押し上げてゆくことにもなるでしょう。

(つづく) 次回の更新は8/7(火)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/31 (9:36 am)
この不毛の対立とは具体的には機械的に取締りを強化すればよいとする動きとその取締りをいたちごっこ的にかいくぐってやろうとする動きとなって現れます。

これは一種の乱世といえるかもしれません。


その乱世で翻弄される被害者が消費者だ、という見方には大いに賛同したいと思いますが、消費者は消費者として自己責任の意識をしっかりもって判断力を確保すべきだとも考えます。

(つづく)次回の更新は8/3(金)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/27 (9:36 am)
この対立の繰り返しに進歩が見られない理由は、守旧学問派の人たちがその人たちが考えるところの「確立されている理論」をそれ以上に発展させようとしないことに一つの理由があります。

現況を未完成、発展途上であると認識する力がなければそれ以上の進歩は期待できないでしょう。






一方、山師的非科学派の方は、「わかりやすさ」を「合法性」のぎりぎりのところで表現する工夫に長けようとするばかりで、その「わかりやすさ」が非科学的であることに無関心であることが多いので、ここに守旧派から半畳を入れられる格好の隙が生じます。

(つづく)次回の更新は7/31(火)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/24 (2:43 pm)
健康食品を真に科学的に扱う学問体系は未整備の状態であるとしか私には思えませんが、現実には「未整備ではない、確立されている」として、慎重で当たり前の結論しか言わない守旧学問派と、「そもそも科学的であろうとしたこともない」山師的非科学派があちこちで不毛の対立を繰り返すことになります。







(つづく) 次回の更新は7/27(金)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/20 (9:32 am)
一方、「誰にも有効な」ダイエット法などの喧伝を全体的に規制しようとすると、逆に最大公約数的に非常に慎重なものだけしか認めない、という傾向、あるいは石に混じって存在している玉が拾い出せないという状況に行き当たります。








そこからは健康食品で言えばビタミンとミネラルだけが及第点、あとはみなリスクがあるので勧められない、という結論しかでてきません。

これはこれでまた、消費者が「得べかりし利益」「享受する機会の損失」を招きます。

(つづく)次回の更新は7/24(火)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/17 (2:03 pm)
健康法や健康食品に対する考え方や方法論についても、このような観点からみてくれば、どんな場合にも概略のことは言えるけれども、個々のケースについては自分たちでつかむしかないというところに行き着きます。

もし、「誰にも有効な」ダイエット法などを謳う広告宣伝があったとすれば、それは常に「それのあてはまらない人も相当数いる」ということが前提でなければならないでしょう。



その点消費者の眼を進んで欺いたり幻惑したりする広告宣伝は慎まれるべきです。

(つづく)次回の更新は7/20(金)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/13 (11:15 am)
このことから考えて、人の身体の能力の個人差がいかに大きなものであるかということを言っても良いように思うと同時に、人それぞれに健康な状態のあり方、満足の行く健康状態は各人が各様に体感して決めてゆくべきことなのだということにも思い至ります。

こういうことは恐らく何らかの事情で五体満足ではない人にも当然あてはまるでしょう。




身体が不自由な人には不自由な人なりに調子のよい、ベストコンディションという状態が経験的に確立されるはずです。

(つづく) 次回の更新は7/17(火)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/10 (2:42 pm)
80歳を超えてフルマラソンをすごいタイムで完走する人に比べれば、20代の時でさえハーフマラソンがやっとという私の身体能力は非常に劣ったものに違いありません。






また、その80歳代のランナーがある日20キロしか走れなくなったとしたらその人はショックを受けるかもしれないし、現にどこか体調が悪いのかも知れません。

逆に、元来ランニング体力に恵まれない私もそれなりに現在に至るまで健康体であり、毎日1時間あまりの通勤時間を含む、凡庸なくらしの中でまずまずベストコンディションと自覚しながら過ごしています。

(つづく) 次回の更新は7/13(金)です。
カテゴリ : ランニング記録から : 
2007/07/06 (10:52 am)
このような驚きの中で考えたことは、人間の身体のもつ潜在能力のたくましさということでした。

もちろんこのような記録に名を残す人たちはアマチュアとはいえ、恵まれた超人的なパワーの持ち主には違いありませんが、ヤル気をもって努力をすればそれなりに身体は働いてくれるものだということだろうとも思われます。






またこういう超弩級に見える人々もすべて市民ランナーであり、本来特別な人(有名人)ではなく、しかもかなりの人口として存在するということもすばらしいことに思われます。

こういう人たちの食生活やライフスタイルについて研究してみたい気がします。きっと驚くべき発見が相次ぐでしょう。

(つづく) 次回の更新は7/10(火)です。

(1) 2 »

毎週木曜日更新!健康に関するクイズ!
企業・研究者様向け“L-カルニチン”総合案内
本サイト運営企業。L-カルニチンの世界最大手メーカー
L-カルニチンサイト(英文)
id: 
pass:   
 
Copyright © 2005-2013 LONZA Japan.All Rights Reserved.