

- 掲載媒体
- FOOD STYLE 21
- 掲載号
- Vol.16 No.9
- 掲載年
- 2012年
- 要約
- エネルギー源としての遊離脂肪酸は生体に不可欠の成分です。一方この物質はデリケートなミトコンドリア膜と接触して膜を破損させる危険な物質でもあります。細胞膜が破損したミトコンドリアからは大量の活性酸素が放出され、ついにはその存在の場である細胞そのものの消失につながります。これがいわゆるアポトーシスと呼ばれる細胞消失現象の一つです。加齢による筋減弱現象の奥にはこのようなミトコンドリアの破たんという原因が横たわっている可能性が考えられています。L−カルニチンはミトコンドリア周辺に運ばれてくる遊離脂肪酸と結合し、その過激な膜破損の性質を緩和させる働きを担っていることが近年の研究で明らかにされてきました。この小論ではミトコンドリア膜保護の観点からL−カルニチンの「抗ロコモ効果」について解説しています。
- 掲載媒体
- 栄養―評価と治療
- 掲載号
- Vol.26 No.1
- 掲載年
- 2009年
- 要約
- L-カルニチンの機能は、エネルギー代謝から脳神経機能など、さまざまな作用に関与していますが、「働く場」に注目すれば、その中心は主にミトコンドリアとその近辺です。最近の研究成果により、L-カルニチンがミトコンドリアの「品質管理」を支援することで、細胞死を抑制する働きをしていることが明らかになってきました。このL-カルニチンの「ミトコンドリアの品質管理」という観点から、スポーツ、メタボリックシンドローム、ダイエット、病態予防など様々な場面でのL-カルニチンの摂取を改めて考えてみました。
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