サプリメントで予防ができるでしょうか?
自覚症状がないのに健康診断の数値に異常があった、こんなケースももちろんよくありますが、注意深く構えていれば多くの疾患には自覚症状があります。
ただ身体のパーツはたいへん多く、細胞レベルで言えば20兆とか30兆という途方もない数になりますからこれらのすべてが全く正常ということは考えられません。
つまり、身体のあちこちで不具合は常に起こっているのが普通です。
最初の不具合はおそらく非常に細かいところ、つまり細胞レベルで起こってきますが多くは自然治癒によって治ってしまいます。
その速やかな自然治癒が何らかの理由でうまく行かなくなると問題は細胞から組織に広がって行きます。
その変化の影響が痛みや疲労感として「神経に触る」ようになる、これがいわゆる自覚症状です。
自覚症状が出たら何らかの方法で抑え込む必要が出てきますが、これはもはや「医療の範囲」に属します。
よって予防は「微小な細胞の変化が神経に触る前」に打つ対策だということになります。
自然治癒力はヒトに本来備わっているもので、たとえば100個の細胞に不具合が起きても100回治癒できれば100勝100敗の引き分け、現状が維持されます。
時には免疫細胞などが強化されれば勝ち越す(抵抗力が増す)ことだってあるでしょう。
けれども100の不具合いを90しか治せない状況になると10の負け越しが生じます。
負けが込んでくればやがて自覚症状が出てきます。
こうなると残念ながら「自然に逆転」ということは難しくなります。
こう考えてくると予防するなら「まだ負けが少ないうちに」ということになります。
食品に含まれる成分の中には活性酸素の発生を抑えるもの、代謝をスムースにして自然治癒のためのエネルギーの調達を支援するもの、弱った免疫を強めるもの、逆に過剰な免疫反応をなだめて炎症を抑制するものなどがあります。
これらはおしなべて「身体の局所で繰り広げられている小さな戦い」での負け越しを防ぐことに意味を持っています。
経験的に知られる「身体に良い食べ物」の主な役割はここにあります。
サプリメントはさらにその有効成分を取り出したり濃縮したりしたものですから消化管への負担も少なくて済む本来非常に便利なものです。
というわけで、自分の身体のウイークポイントがどこか?ということに関心を向けつつそれに見合ったサプリメントを手回しよく摂取して行く作戦はで予防に役立つはずだと思います。
ウイークポイントの発見の基本は毎日身体の声によく耳を傾けることが何より、自分の身体は自分が一番よくわかる、そういうふうにありたいものです。
次回の更新は12/29(木)です。
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