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地球の外で生命のもとが生まれたかも・・・!?(その1)


 

小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰ったサンプルからタンパク質や遺伝子、ビタミンの部品となるような物質が様々発見されたというニュースが相次いで発表されています。


地球に存在する生命(現在のところ宇宙広しといえどもそれしか知られていませんが)のタンパク質の部品であるアミノ酸はすべて「L型」であることが特徴でそれを鏡に映した関係にある「D型」のものは通常ほとんどみられませんが、リュウグウで確認されたものはこのDとLの双方が同じ割合つまり50%づつ含まれていたのだそうです。


縁あって私がかかわり続けてきたカルニチンもアミノ酸の一種ですが、からだの中にあるものはすべて「L型」、なので通常私は「エルカルニチン」と呼んでいます。


D-カルニチンというものも人間が作ったものとしては存在しますが天然にはほぼありません。


さきほど「鏡で映した関係にある」と申し上げましたが、これは「光学対掌体(鏡像体:ミラーイメージ)」といわれるもので掌(てのひら)の右と左のような関係を表しています。


野球のグローブ、ボクシングのグローブ、靴などはちょっと見たところ同じ形をしていますが左右どちらかにしか使えません。


お互い鏡に映したような関係、というのはそういう意味です。


なぜ地球上にあるアミノ酸は皆L型なのか?ということは古くから謎とされておりさまざまな説がありますが今もまだはっきりとした答えはわかっていません。


「偶然最初にできたものがL型だったらそのあとはすべてL型ができる」というような考え方もあります。


私はエスカレーターに乗るときにいつもこの話を思い出します。


東京のエスカレーターでは皆左に列を作り右側を空けておきますが、大阪では逆で右側に列を作ります。


これは誰が決めたわけでもなくはじめにそういうルールが何となくできたらあとはずっとそれが続く、という具体的な例だと思います。


では名古屋は右と左が半々になっているのかというと、そんなわけではもちろんありません(笑)


しかしいったん「こちら」と決めると「こちら」になるということは単純な仕組みとしてなかなか説得力があると思います。


ただ生物の身体は心臓が左にあるとか右利きの人が多い、右脳・左脳というように偏りがありますからこういうことを思えば案外小さなアミノ酸のL型という方向がたくさん集まって個体に何等かの左右差を生み出しているということような事情があるのかもしれません。


しかしいずれにせよ、リュウグウに乗っかっていたアミノ酸はL型とD型が半々、ということですから「生命の誕生」までにはまだかなり距離があることを思わせます。


ともあれこのブログをお読み頂いているみなさんにはこの機会にカルニチンにもD型とL型があり、サプリメントとして役に立つのはL型、よって「エルカルニチン」と呼んで親しんで頂ければ幸いです。


最初に書きましたようにリュウグウには遺伝子の部品やビタミンのもとになるものも発見されたそうです。


次回はこのあたりのこと(それがいかにビックリ仰天すべきことか!)について考えてみたいと思います。


次回の更新は4/13(木)です。

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