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復元力(レジリエンス)

 

レジリエンス(resilience)という言葉は復元力、弾力性などと訳され、コンピュータ関係の用語としても使われています。

 

その意味合いやニュアンスにはなかなか深いものがあります。

 

インターネットはいうまでもなく一台のスマホでさえ膨大なプログラムで作られていますがその一部が壊れたからといって全体が直ちに破綻しては困ります。

 

ちょっとくらい不具合が生じても何とか切り抜けて行けるしくみ、これがコンピューターサイエンスにいうレジリエンスです。

 

考えてみれば私たちの身体も「いつもすべて万全」というわけには行かないもので、肝臓に負荷がかかっているときには腎臓が頑張るとか脳の一部がやられても別の部分で代替されるとか、そういうことはあちこちでしょっちゅう起こっています。

 

たとえば物理的に眼や耳の一部が損傷していても脳がそれを補って当人にはふつうに見えたり聞こえたりしていると感じられることがあるようです。

 

ただしそんな復元力にもおのずと限界はあり「仏の顔も三度」ではありませんが、逸脱がある一定の幅を超えてしまうとなかなか元に戻れなくなってしまいます。

 

メタボリックシンドロームの診断基準、これなどは「仏の顔の二度目」くらいのところを示した施策といえます。

 

歳をとるとどうもその許容の幅も狭くなり、復旧にも時間がかかるようになります。

 

高齢化と健康の問題はこのレジリエンスのパワーの範囲でどれだけうまくメンテナンスを考えて行くかというところにポイントがあるでしょう。

 

「無理をしない」「栄養を与える」「癒す時間を確保する」という3点が大事ですが、昨今は「過労死ライン超え」などでつぶれてしまう若い世代の人たちも少なくありません。

 

どの世代にも巧みなレジリエンスの確保が必要です。

次回の更新は4/27(木)です。

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