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L-カルニチン効果

L-Carnitine Effect

疲 労

Fatigue

疲労は、しばしば筋肉の脱力感を伴い、仕事をするのが困難になることもあります。 非常に多くの成人、子供および青年が疲れを感じるということは、不思議なことではありません。 この頻発する厄介な症状には、病気、ストレス、習慣化したライフスタイル、睡眠不足または身体活動の欠如など、種々の原因があると考えられます。

注目に値するのは、慢性疲労性症候群 (CFS)の人では血漿L-カルニチン濃度が低いという報告があることです[41]。 L-カルニチンは、細胞活性化において数多くの役割を果たしているため、このことは重要な発見です。 実際、これらの研究調査はまた、血清L-カルニチン濃度が高いことは、身体機能状態が良好であることと相関することを示しました。 CFSの患者のエネルギー代謝の改善においてL-カルニチンが果たす明白な役割が論文で報告されています[42]。

疲労の症状は人によりそれぞれ異なります。 長期間続くものもあれば、短期間で終わるものもあります。時を選ばずに現れることもあれば、予測できることもあります。 疲労の影響を減少させるためにできることはたくさんありますが、 L-カルニチンの補給もその有効な手段の一つであることが種々の研究例から示されています。

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疲 労

[ 引用文献 ]
41.Plioplys,A.V. et al (1995). Neuropsych. 32:132.
42.Plioplys, A.V. et al (1997). Neuropsych. 35:16.
 

健康な脳機能

健康な脳機能

Healthy brain function

L-カルニチンのアセチル誘導体であるアセチル-L-カルニチン(ALC)は血液脳関門を通過して[43]、中枢神経系(CNS)に広く行き渡ります。 ALCは、CNS代謝において広範な役割を果たします。 ALCは、アセチルコリン(適切な脳機能に不可欠な神経伝達物質)の合成とエネルギー産生反応の両方に対するアセチル基の供給源として働きます[44]。ALCは、さまざまな特性を持っており、その中には老化の過程や神経変性に対する回復作用あるいは防御作用も認められています[45]。ひとことで言えば、ALCは、ヒトの老化に際して、脳機能の維持にきわめて重要な役割を果たすということなのです。実際、ALCの補給はある種の条件下での精神的な衰えを低減するのに役立つ可能性があることを数多くの信頼できる臨床研究が示しています[46,47,48,49]。食品としてL-カルニチンを摂取するとヒトの体内では酵素の働きによりアセチル化反応がおこり、必要量のアセチル-L-カルニチンが作られます。

注目に値するのは、慢性疲労性症候群 (CFS)の人では血漿L-カルニチン濃度が低いという報告があることです[41]。 L-カルニチンは、細胞活性化において数多くの役割を果たしているため、このことは重要な発見です。 実際、これらの研究調査はまた、血清L-カルニチン濃度が高いことは、身体機能状態が良好であることと相関することを示しました。 CFSの患者のエネルギー代謝の改善においてL-カルニチンが果たす明白な役割が論文で報告されています[42]。

疲労の症状は人によりそれぞれ異なります。 長期間続くものもあれば、短期間で終わるものもあります。時を選ばずに現れることもあれば、予測できることもあります。 疲労の影響を減少させるためにできることはたくさんありますが、 L-カルニチンの補給もその有効な手段の一つであることが種々の研究例から示されています。

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[ 引用文献 ]
43.Parnetti, L. et al (1992). Eur. J. Clin. Pharm. 42:89.
44.Bruno, G. et al (1995). Alz. Dis. & Ass. Dis.9:128.
45.Carta, A. et al (1993). Ann. NY Acad. Sci.695:324.
46.Rai, G. et al (1990). Curr. Med. Res. Opin. 11:638.
47.Pettegrew, J.W. et al (1995). Neur. Ag. 16:1.
48.Sano, M. et al (1992). Arch. Neur. 49:1137.
49.Spagnoli, A. et al (1991). Neur. 41:1726.
 

免疫系

免疫系

Immune system

L-カルニチンのアセチル誘導体であるアセチル-L-カルニチン(ALC)は血液脳関門を通過して[43]、中枢神経系(CNS)に広く行き渡ります。 免疫系は、ヒトの身体で最も複雑かつ興味深いシステムの1つです。 免疫系は、リンパ管およびリンパ器官、白血球、組織中にある特殊化した細胞および特殊化した血清因子とから構成されています。 免疫系の主要な機能は、生体を感染および疾患の発現から防御することです。

免疫学的過程の特徴のひとつは、高度のエネルギー要求を伴う盛んな細胞分裂と生合成にあります。 膜関連の機構もまた深く関連しています。 白血球がL-カルニチンを豊富に含むという事実[50] は、免疫学的過程におけるL-カルニチンの重要性を最初に示唆しました。 実際、以下のような膜調節効果が、L-カルニチンおよびアシルカルニチンに関して報告されています。 すなわち、表面電荷、受容体のブロック、膜透過性および流動性への影響などが挙げられます[51,52]。

免疫不全の人は、一般に血漿L-カルニチン値の低下、 T-リンパ球数の減少および白血球中のL-カルニチンレベルの低下を呈することが知られています[53]。 このような状況下でのL-カルニチンの補給は、リンパ球および単球の増殖促進による免疫状態の全般的な改善をもたらします[53,54,55,56]。

他の免疫不全状態においてもL-カルニチンが免疫賦活的に作用する例が知られています[51,57,58,59]。

このように、研究による証拠から、L-カルニチンは、さまざまなメカニズムを通じて免疫系に関連していることが示されています。 したがって、免疫能を維持するために、生体はL-カルニチンの適切な供給を必要とするわけです。

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[ 引用文献 ]
43.Parnetti, L. et al (1992). Eur. J. Clin. Pharm. 42:89.
50.Deufel, T.(1990). J. Clin.Chem. Clin. Biochem.28:307
51.Fritz, I.B. & Arrigoni-Martelli,E.(1993).Trends Pharmacol. Sci. 14:355.
52.Uhlenbruck, G. (1996). In:Carnitine – Pathochemical Basics and Clinical Applications.
 Seim, H. & Loster, H.(eds), Ponte Press Bochum, pp47.
53.De Simone, C. et al (1994). AIDS 8:655.
54.Carlsson, M. et al (1987). Clin.Nutr. 6:39.
55.De Simone, C.et al (1992). AIDS 6:203
56.De Simone, C,et al (1993), Immunopharmacol. Immunotoxicol. 15:1.
57.Jirillo, E.et al (1993). Mediat. Inflamm.2, Suppl. 1:17.
58.Galanos, C. & Freudenberg. M.A. (1993). Mediat.Inflamm. 2, Suppl. 1:11.
59.Famularo, G. et al (1993). Mediat. Inflamm. 2:S29.
 

男性の生殖能力

Male fertility

不妊とは、夫婦が1年間の避妊を行わない性交渉後にも妊娠できないこととして定義されます。 不妊は、最初の妊娠を試みている夫婦の約15%、すなわちアメリカ合衆国で年間500万組の夫婦に影響を与えています[60]。

高濃度のL-カルニチンおよびその代謝産物であるアセチルL-カルニチン(ALC)が精子の中に見出され[61]、 どちらも精子のエネルギー代謝に非常に重要な役割を果たします。 ALCは、成熟精子におけるエネルギー産生過程の間に作り出される余剰のアセチル-CoA基と遊離のL-カルニチンとの反応により形成され、 射精された精子にとって利用しやすいエネルギー源として働きます。精液中のL-カルニチン濃度は、精子の質と密接に関連しています[62]。

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臨床試験により、1日当たり1~4gの投与量で、3~6ヵ月間にわたってL-カルニチンを補給すると、 精子の濃度、精子数、運動精子のパーセンテージおよび高運動性精子のパーセンテージにプラスの影響を与えたことが示されています

[63,64,65,66,67]。

不妊は、医療従事者による処置を必要とする疾患であることに留意下さい。 しかし、生殖は、栄養状態が良好で健康な人において、最高の状態になることは十分に立証されています[68]。 したがって、L-カルニチンの補給は生殖面での健康を維持したいと望む人にお勧めしたいものです。

このように、研究による証拠から、L-カルニチンは、さまざまなメカニズムを通じて免疫系に関連していることが示されています。 したがって、免疫能を維持するために、生体はL-カルニチンの適切な供給を必要とするわけです。

男性の生殖能力
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