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タイトル:「コンビニ食」の弱点ふたつ

一日にできるだけ多種類、たとえば30種類の食材を食べようという心がけで得られるメリットは第一に多様な栄養素を取りこぼしなく摂取できること、第二はそうすることによって特定のものを摂りすぎるリスクを分散できることと考えられます。


今日はこの観点からコンビニ食について考えてみたいのです。


私が子どもだった時代には「ほぼおいしくないもの」の中に時々「とてもおいしいもの」があったという感じ、これが食生活のリアルだったのではないかと思います。


小学校時代の学校給食はまさにそういうものでした。


当時はまだ毎日毎食にありつけることだけでも贅沢なことと考えられていた時代でしたから、おいしいかどうかなど言っていられなかったのでしょう。


それが今はどうかと言えばどこを見ても「おいしくないもの」を探す方がむつかしいくらいになってきました。


たとえばコンビニでもまずいものなどひとつとして売られていないと思ってよいでしょう。


これはまさに資本主義がどんどん進化し続けてきた結果だとも考えられます。


資本主義のもとでは「売れるものが善」とされます。


なので「今日一番おいしいもの」もどんどん「もっとおいしい新製品」にとって代わられて行きます。


これが連綿と何十年か続いてきたわけですから、そもそもまずいものが店頭にあるわけがないのです。


一方でそこでは目先の変わったバラエティ豊かな品揃えというところもポイントになります。


そういう意味ではコンビニでさまざまなものを順繰りに食べていれば偏食の心配はないのかもしれません。


ところが実際にはそう単純なものではないのです。


これは私たち人間が進化の過程で身につけてきた一種の性(さが)でもありますが「おいしいもの」は圧倒的に炭水化物、とくに精製デンプンで作られたものが多いのです。


トースターでこんがり焼いて食べるシンプルな食パンや香ばしいポテチ、定番カップ麺などロングセラー+巧みなバリエーションで全く飽きが来ません(というか中毒になりそうです)。


けれどもこれらのほとんどがデンプン主体。これがひとつめの偏食リスクです。


もうひとつの問題は食品添加物です。


コンビニでは日持ちさせることと、おいしさを増長する事が絶対的なミッションになりますが、これを実現するために数多の食品添加物は絶対必要不可欠なものです。


もちろん個々の食品添加物は十分すぎるくらいの安全性が確認されており使用方法も厳密に食品衛生法で決められていますから基本的には心配なく食べてもよいものではあります。


けれども添加物ゼロの食材というものはコンビニ食では極めて少ないので、いくら安全でも毎日毎食何年にもわたって食べ続けるとやはりそれなりのリスクは避けられないと考えて良いと思います。


というわけで、おいしいものの権化、資本主義の申し子のようなコンビニ食は極限まで便利なものではありますが、ここでも「炭水化物の食べすぎ」「食品添加物の摂りすぎ」という二大偏食リスクがあることは意識しておいた方がよいと思います。


これはファミレスやファストフード食にもおよそ共通することです。


つまりは、自分で食材を選んで添加物のない食事をどれだけ摂れるかというところに大きな健康な食生活のコツがある、ということになるでしょう。次回の更新は10/19(木)です。


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