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自分のからだの声を聴く力こそ・・・!


 

明けましておめでとうございます。


本日が健康ブログの初日となります。今年もどうぞよろしくおつきあいください。


若い時や中年あたりまではほとんど気にかけることがありませんが、身体をきっちりメンテナンスできるかどうかということは高齢期にはとても重要になってきます。


というか、若いころからの生活習慣の積み重ねが高齢期に請求書のように回ってくるのですからやはり早くから一定の健康リテラシーは身につけているに越したことはないと思います。


たとえば膵臓のランゲルハンス島β細胞というところからはインスリンというホルモンが分泌されます。


インスリンは血液中のグルコース(ブドウ糖)を筋肉、肝臓など様々な臓器の細胞の中に運び入れる役割をします。


インスリンが膵臓から出て来なくなる、つまり枯れてしまうとブドウ糖をエネルギー源として取り入れることができなくなり、血液中をブドウ糖が徘徊しっぱなしの状態、つまり糖尿病になります。


いわば身体中が兵糧攻めにあうわけですからあちこちで悲鳴があがってきます(実はこの悲鳴が「声なき声」であるところが問題なのですが)。


ひとつの仮説ですが、ヒトそれぞれの膵臓が生涯に分泌できるインスリンの総量は決まっている、ということが考えられています。


その量が非常に多ければどんどんブドウ糖が取り込まれ体重200キロにも及ぶようなスーパー肥満になったりしますが、こういう人は海外ではよくみかけます。


逆に日本では稀です。


これは日本人が人種的にインスリンの分泌パワーが弱いということの現れであるかもしれません。


一生涯で分泌できるインスリン量が限られているのなら、それを長持ちさせるためには「適性な程度」で膵臓に働いてもらうことが必要になってきます。


膵臓に無理をさせることは簡単なこと、暴飲暴食をして常に血糖値を上げておけばよいのです。


血糖値を上げる食物の典型はデンプン質(炭水化物)です。


ここからいわゆるローカーボダイエット(ロカボ)といった発想が生まれてきます。


ロカボを単に「低炭水化物にすること」という形から入ってしまうとやり方を間違ってリバウンドしたりするのですが、「膵臓をいたわりながら丁寧に使うこと」と理解できれば自分の体の中で起こっていることが膵臓を中心にイメージしやすくなるのではないかと思います。


科学的に正しいことがイメージできればそれは強力な養生習慣(健康リテラシー)になります。


肝臓、歯、筋肉、脳、眼、心臓などなど身体のパーツには「設計思想」「規格スペック」のようなものがありますからこれを自分なりの基準で取り扱い説明書のように把握しておくことは健康上とても大切なことといえます。


一般論を知ることは便利ですが、自分の身体の悲鳴や悦びのようなものに耳を傾けることはもっと大事なことです。


貝原益軒は江戸時代の人で84歳まで長生きしていますが、この人は今でいう科学知識は何も持たず、ひとえに自分の体調に耳を傾けることによって最晩年(82歳)に『養生訓』を残しました。


たいへんな大学者で森羅万象に通じた人ではありますが結局この人は主に『養生訓』で後世に名を残すことになりました。


というわけで今年は「自分の身体の声に耳を傾ける力」ということをキーワードとしてスタートしたいと思っています。


本年も健康第一ですばらしい年に致しましょう!


次回の更新は1/12(木)です。

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